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愛を思い出す


道の先々に な話。

鬱との付き合いがそこそこ長くなってきた。
鬱とはいってもごくごく軽症で、24時間365日蝕まれていることはないし仕事や生活に大きな支障はない程度だ。

軽症であるものの決して消滅はせず、ある日突然ひっそりとやってくる。

滞在期間は長い時もあれば短い時もある。

鬱がやってきた時は瞬間的に絶望したのち、じっと身を潜めて嵐が過ぎ去るのを待っている。

私の場合、気持ちとリンクした音楽や芸術と遭遇すると嵐は早々に立ち去っていきやすいようだ。

音楽や芸術は私にとって心を満たし、傷の癒しを早めてくれるものだった。

我ながら七面倒くさいやつだと 子供の頃から何度も思い自分自身に嫌気がさすこともあるが、ありがたいことに大切な人たちが手を差し伸べてくれるお陰で、自分が愛されていることを思い出すことができる。

いつも何度でも真っ暗闇から元の場所へ戻って来られるのは、彼らが居てくれるからだ。


そういう事象のことを、私は愛を思い出す と呼んでいる。

何かに必死になったり執着していると、自分を優しく包んでくれている愛や優しさがまるで上着みたいに当たり前の存在だと思えてしまう。

ふっと我に帰った時、いかに自分が誰かに助けてもらっていたかを改めて思い出すのだ。

人の数だけ自分自身や周りの人との関わり方がある。

私の大切な人たちが、いつかどこかで愛を思い出すとき、一瞬でも私の顔が浮かんでくれたらいいな

と小さな祈りのように願った。

#日記 #エッセイ #生き方 #人生 #鬱 #セルフコントロール





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