女の園の毒
女の園にて思ふこと
不思議と学生時代から所属する場所に女性が多かった。
そして年齢を重ねるほどに、女の園滞在歴が長く心地よい人ほど内に様々な毒を持っていることを知った。
それは、したたかに生きるため
時には困難な場を生き延びきるために必要な毒。
扉を開ければ明るい笑い声が弾け飛ぶ場所でも、舞台裏では色とりどりの毒が霧散する。
自宅から一歩踏み出せば、私達は何らかの役割や仮面を被り、舞台上で楽しい演目を奏でる一員になるのだ。
本音の本音は愛しい人の胸の中でだけ洩らせばよい。
秘密の毒はメイクポーチに忍ばせて。
そんな物語調に、日々を面白おかしく眺めてみるのも偶には悪くない。
小さな毒に刺され、笑顔で刺し返しながらゆったりと帰路に着く大雨の夜だった。
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