白と黒



彼からすると、私の大学時代は、聖職時代は、価値がない。

随分ひどい言いようだと思った。彼は自分の言葉の残酷さに気づく様子はなく、満足げに眠りに落ちていった。私たちの評価軸はそんな感じなのだから、無理もないのかな。 

社会の器に沿って、価値を認めさせる。

それって全然悪いことではない。世の中は厳しいから、きっとそうやってやっと自分を好きになっていく。オンリーワンではなくナンバーワン。

全速力で駆け抜けた先にゾッとするような本音があって、一生尊重されないなら、私も迎合すれば良かったの。


みんな白を明るくて綺麗だと言う。黒は黒いから、きっと全て見えなくしてしまうのかな。

どちらの色も良いと思うけれど、服は見られるものだ。

選ぶのは、白なのだ。






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