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読書は一期一会〜今月買った本 2022.09.22

こんにちは、makoto です。

読書は一期一会というタイトルで毎週買った本を紹介するシリーズ第5回です。
前回が8月20日なので、ちょうど1ケ月くらいですね。よいサイクルだ。

今回エントリーする本は11冊です。
文庫本含めて他にも何冊か買ったと思うのですが、家族の誰かが持ち出しているのかわからないので、単行本サイズの本だけ紹介します。


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まずは塚田穂高さん編集「徹底検証 日本の右傾化(2017)」です。
安倍政権以降、ネトウヨなる言葉が頻繁に使われるようになったり、ヘイトスピーチなど排外主義的な活動も多く目にするようになり、さて日本は右傾化したのか?と言われるようになりました。
国家の右傾化傾向については、日本に限らずトランプ以降は欧米でも見られるようになっています。
多分に行き過ぎたグローバリズムの反動として、もっと国内に目を向けるべきではないかというところから来ていてただちにそれが右傾化とは違うのかもしれませんが、根っこは同じではないでしょうか。
そんな日本の右傾化について、様々な資料やデータをもとに色んな論者が解き明かしていくという本です。
一時はamazonでも在庫切れが続いていましたが、やっと普通に流通するようになってきたのか、紀伊國屋書店で購入することが出来ました。

吉村萬壱さんの本が2冊、「哲学の蝿」(2021)と「CF」(2022)です。
吉村萬壱さんは2001年に「クチュクチュバーン」という何ともけったいな題名の小説で文學界新人賞を受賞されデビューされました。
けったいな、というのは関西弁ですが、吉村さんのご出身の枚方(ひらかたと読みます)にちなんで表現させてもらいました。(あかん、関西弁になってる)
吉村さんは本当にけったいな物語を書かれる作家で、その独特な世界観が好きです。

「哲学の蝿」は一応エッセイとしてくくられているようなのですが、小説でもあり、小説のようでもなし、と読む前からドキドキします。

「CF」は今年の最新刊です。
もう、本の紹介だけで読みたくなります。
最近また流行ってきているディストピアSF設定のようですが、どんな物語世界に連れて行ってくれるんでしょうか。

罪を犯しても責任を取る必要がない“無化”を行ってくれる超巨大企業・Central Factory。加害者のみならず被害者の苦しみを取り除いてくれる夢のような技術を持ち、世を平穏へと導いている。が、それに疑問を持つ男がひとり。男はCFへのテロを計画していた。

Google Booksより


そしてミステリー本たちです。
何故か年も折り返して後半から年末にかけてミステリーの話題作が矢継ぎ早に出版されているようですが、このミス狙いなのか!?というのはうがった見方でしょうか。

いったいいつ寝てるんですか?という勢いの阿津川辰海さんの新刊が2冊。
5月には短編集「入れ子細工の夜」が出たばかりで、今月末には斜線堂有紀さんとの競作本も出版予定ですので、凄まじいペースです。
「阿津川辰海 読書日記」(2022)はまさにこの底知れぬ作家の秘密を垣間見れるのか?という読書ガイドブック。
おそらく圧倒されるだけなんだろうな。

そして、もう1冊の「録音された誘拐」(2022)は名探偵葛城シリーズとは別の新作ミステリです。
こちらも楽しみ。
実は葛城シリーズは、紅蓮館から蒼海館の流れで、葛城くんが読んでいてもかなり痛々しいので、少し読むのが辛くなっていたのである意味シリーズ物でなくてよかったです。

相沢沙呼さん「invert II 覗き窓の死角」(2022)
まさかやぁ!のInvert続編が来ました。
相沢沙呼さんの本格ミステリシリーズ〜霊媒探偵城塚翡翠モノは「medium」「invert」と2冊既刊がありますが、どちらも平積みの表紙を見ると手に取るのも怯んでしまうような萌キャラの絵が描かれています。
ですが、その表紙に怯むことなく手にとって読んでみると、見事なトリックと骨太なミステリ魂に震えます。
そしてまた、この2冊が全く異なるミステリ手法で書かれた本だということがすごくて、1作目の「medeum」で驚いて、続く「invert」では予定調和から外れたその展開にもっと驚かされて、そこへきてinvert IIと続編になっているのが、どんな話で来るのかこちらの予想をはるかに越えてくるのが分かるだけにワクワクします。

夕木春央さん「方舟」(2022)
これまたSNSですごく話題になっている本です。
早く読まないといつネタバレを踏まないかとドキドキします。
とにかく読め!という本みたいです。
この後半3連休で読みます!

五十嵐律人さん「幻告」
五十嵐律人さんといえば法廷モノ(リーガルミステリともいいますね)で
ご本人も弁護士でいらっしゃるプロですから、中途半端な法廷モノではないです。
今回はタイムリープと法廷ミステリということなのですが、いったいどんな話だ!!?


残り2冊はエッセイ関連
まず1冊目は「反=恋愛映画論──『花束みたいな恋をした』からホン・サンスまで」(2022)
評論家の佐々木敦さんと映画執筆家の児玉美月さんの対談本です。
いつもの映画・音楽コーナーで偶然見つけた本で、この手の対談本は買ってしまいます。
テーマは恋愛映画のハズなんですが、反=と冠がついているのはどういう意味なんでしょうね。読むが楽しみです。

最後の1冊は480Pの大型本。
「ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid」
その名の通り、イギリスのロックバンド「プライマル・スクリーム」のボーカルでリーダーの自伝です。
プライマル・スクリームといえば、僕が大学時代にデビューして、3作目の大ヒット作「スクリーマデリカ」がリリースされたのが1991年。
その頃は社会人になって3年目、めっちゃ忙しい頃で、たまにゆっくり出来る日曜日に(今とは違う場所にあった)渋谷のタワーレコードへ行ってCDを買ってくるのが唯一の楽しみ、子供の落書きみたいなジャケットが店内に大きく展示されていたことをよく覚えています。
この本は、幼少期からそのスクリーマデリカがリリースされる頃までの話を書いたそうで、当時のイギリスの音楽状況なんかもよく分かるみたいなのでゆっくり読んでいきたい本です。
なんでも、スクリーマデリカ以降の話を書いた続編もあるとかないとか。
うむ、今に至る話も読んでみたいな。


いやぁ、本当に本っていいですね!
書店から消えてしまわないうちに、書店で見つけたらそれは一度しかない出会い。食事を1回抜いてでも買いましょう!

それでは!

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