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日記のようなもの〜箱根ポーラ美術館、旅行は家に帰るまでが旅行 2023.02.23

「遠足は家に帰るまでが遠足です。気をつけて帰宅して下さいね」

小学校で遠足から帰ってきて、最後に校庭で先生がよく言っていたセリフだ。
せっかく1日何事もなく学校まで戻ってきたのに、自宅に帰るまでの道のりで事故にあってしまったら元も子もない。
そんな「最後まで油断しないで」ということを子供の頃から躾けられているのは良いことだなぁ、と思う。

パンデミック前は年に数回海外出張に行く機会があった。
だいたい1週間程度の旅程が終わって帰路の便が成田空港に着陸すると、もちろん最大の山場を超えたことにホッとはする。

だけど、さらに自宅にほど近いJR駅前までリムジンバスに乗り、そこからタクシーで自宅まで¥3,000円弱。
まだ2時間半はたっぷりある。
自宅の玄関前でタクシーのトランクからスーツケースをおろして
「ただいま!」
やっと一息つけた感じがする。
最近はバス会社もコスト削減による無理なシフトなどが原因で高速バスの事故なんて話もよく聞くし。
タクシー運転手だって、30年前のように運転のプロ、という人ばかりでない脱サラ組も多そうだし。

***

昨日から一泊二日で短いけれど箱根にある保養所に温泉旅行に行ってきた。
10時過ぎに宿泊所をチェックアウトして、さぁ今回は何処に行く?
彫刻の森美術館は行ったことあるし、ガラスの森美術館も何度も行ってる。
星の王子様ミュージアムや箱根小涌園ユネッサンて言う年齢でもないよね。
大涌谷も今の時間からだと駐車場待ち渋滞にハマりそうだし。
そうだ!ポーラ美術館て行ったことないよね。

ということで、ポーラ美術館に行ってきた。
常設展はポータ美術館所蔵の絵画がB2フロアに展示してある。
企画展はB1フロアで開催されていて、今の期間は
「部屋のみる夢 ― ボナールからティルマンス、現代の作家まで」
と題して、19世紀から現代に至るまでの「部屋」にまつわる表現に特徴のある作家を取り上げていて、
パンデミック中の長期に渡るステイホームでもたらされた何かしらの変容が、作品の評価にも新しい視点を得られるのでは、という狙いがあるようだった。
正直、そうした作品を目の前にして何か感じ方に変化があったのかは定かではないが、いくつもの現代美術表現を見て何かリセットされたような新鮮な気持ちになったのは事実。

個人的には現代美術作品の
「これはいったい何なの!??あなたはどうしてこのテーマでこのアウトプットになったの??」
という頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かんでくる抽象性や、
そんな中でも判らないなりに何点かは心にぐっと迫ってくる作品に出会える
そんな体験が大好きなので、ガラスの森美術館のゴシックな感じより全然良かったかなぁと思った。

そして、ポーラ美術館のもう1つの楽しみ方は、建物周囲に張り巡らされた遊歩道をグルっと散策して森林浴を楽しめることだろう。
遊歩道自体はチケット代には含まれておらず、誰でも無料で入ることが出来るのだけど、せっかくここまで来たのであれば是非美術館の展示も見てから帰りたい。

***

昼食をポーラ美術館から少し走った小洒落たカフェでハンバーガーを頂いてから帰路についた。
箱根湯本駅前の商店街で温泉まんじゅうを買って帰りたかったのだけど、駅前通りは飛び石連休期間中の祭日ということで、これから箱根に入るぞ、という車と人で大混雑だったので、途中下車は諦めてまっすぐ高速に乗ってお土産は途中のSAで信玄餅を買って帰ることにした。

神奈川県内の高速SAで信玄餅っていうのもよくわからないのだけど、
だって信玄餅って山梨県の名産だよね?
まぁ美味しいから許そう。

帰りの高速は人の流れとは逆だったので、渋滞もなくスムーズに進めたのだけど、途中厚木を超えた辺りで自分達の車をすごい勢いで抜いていった白いクラウンが、小さいお子さんも乗車していた家族連れのミニバンを巻き込んでクラッシュしていたので、あーあイキって突っ込んで行って事故になったんだろうなと横目で見ながら、もらい事故しなくてよかった、残り1時間半気をつけて安全運転で行こうと気を引き締めることになった。

<了>


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