【エスニック料理探訪記 Part2】ポルトガル料理「アルヴォリーニ」
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24年4月某日。
今回訪れたのは、東京都町田市にある「Arvoreni」(アルヴォリー二)というポルトガル料理とワインのお店。
ポルトガル料理と聞いてもあまりピンと来ないかもしれない。
隣国であるスペイン料理は日本でもメジャーだが、不思議とポルトガルの料理の人気は下火である。
だが不人気であればこそ。さらなる美食を追い求めるのがエスニック探訪の醍醐味である。
男達はエスニックを目指し、夢を追い続ける。世は正に大海賊時代!
といわけで今回の人つなぎの大秘宝を巡る旅の立ち寄り先はポルトガル料理店である。
小田急町田駅を西側に出て徒歩3分。
通りに面したビルの一角に地下へと続く案内板がある。
小さな石階段を十数段ほど降りて扉を開けると、いかにも人の良さそうな女性が出迎えてくれる。入ってすぐ左手の厨房からは女性と同年代くらいの男性が調理の最中であった。どうやらご夫婦で切り盛りしているようだ。
予約していることを伝える。この瞬間はいつもすこしドキドキする。
それを悟られてしまったのか、こちらを安心させるような柔和な笑みで「どうぞ」と席まで案内してくれた。よかった。「お前、船降りろ」とか言われたらぼく泣いちゃう。
店内は15畳くらいだろうか。4人掛けのテーブルが3つに2人掛けが1つ。
漆喰調の白とアイボリーの壁がなんとも可愛らしい。
席に着いて驚いたのはテーブルに箸が用意されていることだ。
このへんは賛否両論ありそうだが、日本の息遣いが感じられて私は面白い。
さっそくメニュー表を開く。
【ポルトガル産赤ワイン】ガロドーロ
最初に頼んだのは赤ワイン。
ワインももちろんポルトガル産だ。
店の紹介に「ワインの店」とあるが種類自体はさほど多くない。どれもポルトガル産の上質なものを選んで置いてあるのかもしれない。
そのなかで注文したのが「ガロドーロ」という品種。
香りは強めでスパイスが効いた感じがする。
爽やかな酸味のある味で魚介料理との相性は非常に良さそうだ。
【ポルトガル産貝の冷製おつまみ】「カラム―ジョ」
ワインのあてに選んだのはつぶ貝のおつまみ。
カラム―ジョとはスペインのつぶ貝の一種で、元は「軟体動物」の意であるらしい。
500円玉サイズの殻付きの貝を手に取り小さな串で取り出して食べる。
取り出し方にコツがあり、ここだという箇所にえいやと串を刺したら動かさず、持っている貝の方をひねるようにして取り出す。
これも料理が運び込まれるときに店員さんが教えてくれた。やさしい。
味はほんのり甘みと塩気があり、噛んでいるとトウガラシの辛みがほんの少しだけピリッとする。コリコリとした食感は貝好きにはたまらない。
ポルトガル風サラダ
サラダは驚くほど様々な食材が使われている。
レタス、トマト、パプリカ、オクラ、赤玉ねぎ、ごぼう、さつまいもと、ざっと見ただけでそれぐらいある。
細切れになったそれらの食材の上に酸味のあるドレッシングがかけられただけのシンプルな味付け。
シンプルなだけに食材一つ一つの良さが感じられる。
さつまいもは蜜のように甘かった。
【豚肉とひよこ豆の煮込み】「フェジョアータ」
フェジョアータはブラジルの一般的な家庭料理でもあるそうなのだが、ポルトガルのフェジョアータとは別の発祥であるとみられる。(諸説ある)
こちらのフェジョアータは豚肉とひよこ豆、玉ねぎなどの野菜がトマトソースで煮込まれたものだ。
これをスプーンですくって歯ごたえのあるパンにのせていただく。
味はいわゆるトマトソースの定番な味だ。
ミネストローネのようで日本人でも馴染み深い。
遠い記憶に、小学校の給食でもこんな料理が出たような……いや、こんな美味しい料理は出ない。と言ったら失礼か。
上にパクチーが載っているが、注文時に「パクチーはお載せしてもよろしいですか?」とあえて聞いてくださる。このへんの気遣いも有難い。
おわりに
いかがだっただろうか。
今回お邪魔させていただいた「アルヴォリー二」は気遣いに溢れた素晴らしい店であった。
退店時にはご夫婦そろって玄関までお見送りしてくださり大変恐縮である。
おぉぉぉぉなぁぁぁ夫婦!!……長い間!!!くそお世話になりました!!!
ではまた。
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