見出し画像

さまざまな生徒さん

昨年の4月から、ボランティアの日本語教師としての旅が始まりました。
いま、1年が経とうとしています。
以前、会社員時代に、日本へ派遣したスタッフに、簡単なプリントを作って、日本語の基礎や職場で使う言葉を教えていた経験はありますが、今回が初めての本格的なクラス担当でした。

教材は「みんなの日本語」を使い、歴代の先生方や同僚の先生方の教案を参考にしながら、自分なりのスライドを作って授業を進めてきました。

この1年間の経験は、私にとって貴重なものでした。
その後、オンラインや対面での授業をするようになり、さまざまな挑戦や困難に直面しながらも、充実感や喜びをいつも感じてきました。
生徒たちとの交流や、彼らの成長を通じて、自身も成長できたと思います。

今回は、この1年間のボランティアの日本語教師としての経験や、現在に至るまでの体験などをまとめてみて、今後の方向性や、より効果的な指導法、教材の選定や授業の工夫に取り組みんでいきたいと考えています。
これからも成長し続けるために、常に学び続け、挑戦し続け、生徒たちがより楽しく、効果的に学べる環境を提供したいと思います。

15名の生徒さんたち

生成AIで私の授業風景をイラスト化

ボランティアの日本語教師として、毎週1回の授業を行っています。1回の授業は1時間半で、最初は15人もの生徒と向き合うことにすこし不安を感じました。
しかし、初めての授業は、スライド通りに進め、生徒たちの質問には、その場で対応することを決めました。
生徒たちは、ほとんどがクアラルンプールの日本企業で働いていますが、日本語を使う機会がほとんどないそうです。しかし、日本に対する興味や関心は高く、日本語学習への意欲も強い方々でした。
お互いの自己紹介から授業を始めていきました。

生成AI作成の自己紹介

勉強になる

日本語教師としての初めての経験から感じたこと―それは、英語で日本語の文法や用法を教える難しさと、自身の日本語のに対する理解力のなさでした。
学生時代に学んだはずの知識が忘れ去られ、それでも会話には困らない(当然でしょうけども)という事実です。
毎回、教材のテキストや教師用の読本を読み込み、それをわかりやすいスライドにまとめる作業には、4~5時間かかります。
しかし、その過程で学ぶことがあふれ、苦労しながらも楽しい時間でした。この経験を通じて、日本語を教えることの奥深さを実感し、自らの成長にも繋がっていることを感じています。

レベルの違う生徒たち

皆さん忙しい方ばかりで、1年間を通じてすべての授業に参加できた生徒は1人だけです。
授業は基本的に、「みんなの日本語」の1課を3回の授業で終えます。
最初の何課は比較的簡単なため、欠席しても何とか追いつけているようでした。しかし、課が進むにつれて覚える内容も増え、欠席するとついていけなくなる生徒が増え、レベルが少しずつ違ってきました。

多くの生徒を一度に教える先生にとって、理解度のレベルの違う生徒を同時に教えることは、誰もが直面する課題でしょう。
特にマレー系の生徒たちは、漢字を覚えるというハンデを抱えているため、漢字の使い方についても何度も悩みました。
正直、いまだに、このような状況での最適な教え方が見つかっていません。しかし、生徒たちの成長を願い、常に新しいアプローチを模索しています。彼らが皆、自信を持ち、日本語を楽しんで学べるように、努力を惜しまないでいたいと思います。

マンツーマンでの授業

カリキュラムやスケジュールに従って進める授業方法に対するもどかしさが、私の中で芽生え始めました。
常に新たなアプローチを模索する中で、思いついたのが「マンツーマン」授業でした。
学生時代に経験した家庭教師のようなアプローチは、非常に良い思い出と経験でした。
そこで、マレーシアのチューターサイトに登録してみることにしました。
簡単に授業の希望者が見つかるとは思っていませんでしたが、登録してから1週間ほどで、最初の希望者から連絡が届きました!
この新たな試みが、私の授業に新しい風を吹き込んでくれ、新たな可能性を広げてくれる希望を感じました。

AI残念!日本語じゃないよ!でもそれ以外はイメージ通り!完璧!

昨年の9月からスタート

最初の希望者からの連絡が昨年8月にあり、9月から授業を始めました。
彼女は会社員で、日本のクライアントもたくさん抱えています。
日本語がまったくわからなかったため、ひらがなとカタカナ、そして日本語の特徴について、しっかりと時間をかけて丁寧に教えました。
しかし、ひらがな・カタカナだけでは飽きてしまい、授業がつまらなくなりがちなので、少し工夫して進めました。
彼女は現在、「みんなの日本語」の6課まで進んでいます。
週に1回1時間だけの授業なので、進行が遅く感じますが、少しずつ理解度が上がってきています。
最近は、授業の前半に特定のトピックス(今だと中国正月など)についての日本語のフリートークを加えています。
スライドの準備する量は減りましたが、その分、教え方には倍以上の気を遣います。
この教え方は、今のところ、ある程度理解力がある生徒にとってベターだと感じています。
これからも、生徒が楽しみながら成長できるように、努めていきたいと強く思っています。

現在は8名の生徒

マンツーマンの授業を始めて半年が経過しました。
現在は7名の生徒を教えており、彼らは、民族や文化、性別、年代、経歴、日本語の理解度、学習目的はそれぞれ異なります。
授業の準備には多大な時間がかかり、依然として「この方にはどのように教えたらいいのか」と悩みながら、教え方や授業内容を模索し続けています。

また、現在は4名の希望者からの連絡があり、中国正月明けにはオリエンテーションのクラスを行う予定です。
ボランティアの日本語教師も続けていて、4月からは新たな生徒を迎える予定です。

まだまだ未熟で、この note で、他の方々の体験談やお話を参考にし、毎日試行錯誤を続けています。
今後も、生徒たちが日本語をスムーズに習得し、日本に対する興味や親しみを深めてくれることを願いながら、努力を続けていくつもりです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?