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母の手紙と「わたし」の手紙。

「年末が近くなっていたし断捨離しなくては!」と、片付けようと納戸に行くと。。。
学生時代、男の子の友達がお金を出し合って買ってくれたPORTERの手帳を見つけました。
私が学生だった当時、工学部で大学院に進学する女の子は少なかった。仲良しの女の子がみんな卒業し、大学院に進んだ私は少し淋しそうだったのかもしれない。そんな私のことを想って選んでくれた誕生日プレゼントの手帳が嬉しくて嬉しくて。
男子目線で選ばれたちょっとかっこ良いデザインのその手帳。
当時私の大のお気に入りで、社会人になっても暫く使っていました。

内側のポケットが何カ所かついているその手帳。
当時のまんま、友達や彼氏と写したプリクラや写真も。20年前のそのまんま。懐かしい!みんなの笑顔がこぼれ出す。

ポケットのファスナーを開けると大切に保管されていた母からの手紙。
学生時代から社会人までの間に、荷物を送ってくれた時に一緒に同封されていた短い手紙が何通か。。。

風邪はいかがですか?
温かくしてぐっすり眠ってね。無理しないでね!
いつもおじいちゃんやおばあちゃんに良くしてくれてありがとう。
カコちゃんは○○家の宝です。
みんなが愛しているのですから、無理をしないで、身体に気を付けて仕事頑張って下さい。
ママより。カコへ

仕事で失敗して落ち込んだ時。
友人や職場の人との人間関係で悩んで元気が出なくなった時。
何もかもが上手くいかないような気持ちになり絶望した夜。
そんなどうしようもない気持ちを抱えた時には、決まって母からの手紙を何度も何度も読み返したものでした。

そんなエピソードを思い出したのは、先先週の息子くんからのメール。

「これまでママから来た手紙読んだら涙が出たよ」

息子くんからのメッセージを読んで、当時の自分を思い出す。。。

『あっ息子くん、落ち込むことがあったんだな』
『私が書いた手紙も母の手紙のように息子くんのお守りになってくれているんだな』
『息子くんにも手紙に込めた私の気持ちがきちんと伝わっていたんだな』


「元気がないのかも」と心配な気持ちと、「心が繋がっていた」と嬉しい気持ちと、色んな感情が込み上げてスマホを片手にポロポロ泣いている私に旦那さんが驚く。


さっき。古い手帳から見つけた母からの手紙を読んで驚く!
文面がそっくり!!
私も息子くんへの手紙に、息子くんへの感謝の気持ちと、大切な大切な『宝物』だとよく綴る。

母からの手紙の文面は覚えていなかったけれど、沢山振りかけてもらった母からの言葉。自分が言われて(書かれて)、伝えてもらって嬉しかった言葉は、私の心の奥底にまで染みこんでいた。

そしてそれを、自然と息子くん達に伝えていただんだと、何だか不思議であったかい気持ちになる。
私が今、道に迷わず子育てが出来ているのは、母から振りかけてもらった愛情のおかげ様。お母さんありがとう!

プリクラの中の20年前のまだ独身の『わたし』
結婚して出産して子育てして駆け抜けてきた20年の年月。
無邪気に笑う20代の『わたし』に教えてあげたい。
「あんたのその後の20年、なかなかいかした人生よ」

母の愛情を土台に沢山の人に出会い、家族が増え、仲間が増え、幸せが増えていった大切な20年の日々。
どうかどうか、息子くん達の20年も、沢山の幸せと笑顔がこぼれ落ちる日々になりますように。。。

たまには母にも手紙を書こう。感謝を込めて大切な母へ。

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