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SHORT STORY

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#ファンタジー

リトル・ドラゴン④

リトル・ドラゴン④

4.「犬は吠えるが キャラバンは進む」

洞窟の中を歩いていくと少しずつ重力が加わってくるのを感じた。地球にいる時は何とも思わなかったそれが、今は重苦しくこの全身にのしかかった。それに加えて、あたりの視界はとても悪く、時計すら持っていない為に、僕たちがどのくらい進んでいるのかを推し量る事は不可能だった。良くない事が起こる時は往々にしてそうであるように、奇跡的なまでにいくつかの状況が重なり合い、

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リトル・ドラゴン⑤

リトル・ドラゴン⑤

5.「ほら、そこ」

洞窟の外に出ると、そこには平らな岩肌が続いていた。

辺り全体を白く薄い霧のようなものに包まれ、空は相変わらずの灰色だった。今すぐに雨が降り出してきてもおかしくないように思えた。

僕は少しの間、止まったままのマルコの背中を見つめた。彼が今何を思っているのかを、計り知ることはできなかったけれど、あのコウモリ達が「一人残らず性格が最悪」であったことは確かだった。

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リトル・ドラゴン⑥

リトル・ドラゴン⑥

⑹「時の過ぎゆくまま」

「今」という時をしっかりと定義する事は意外と難しい。未来と過去の中間地点。まるでサラサラと指の間から流れ落ちる砂のように、捉えようとした瞬間から過去という大きな波に飲み込まれてしまう。

考えれば考えるほど、僕は今どこにいるのか、まるでわからなくなってきていた。

そして、この状況はやはり滑稽でちょっと笑える。

マルコが、目の前の小屋のドアをノックするのを見

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