まめん

ゆるふわポエムガール。行き場のない言葉たち。日韓ハーフ。車椅子歴もうすぐ10年になるよ。

掌編 余白の日々

出欠を取り終えたので、私は重たい学生鞄を持って席を立った。
 必要なものをぜんぶ詰めてあるから、ぱんぱんに張り詰め、肩にかけるのも一苦労だ。わきをしめ、鞄を身体に密着させて持つ。盾みたいだ、とおもう。あるいは銃か何かか。武装は必要だ。私は弱いから。
 人って、視線を感じるものなのだろうか。
 席についてじっとしていると、シャープペンシルでかりかりとひっかくような、つめたい痛みを感じることがある。ほ

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文学フリマ東京 ありがとうございました

いまさらながら、5/6は文フリ東京でした。お客さんほとんど途切れなくていつもくらいの安定した売れ行きでした。来てくれたひと、ありがとう。

嬉しかったこと。
・二年ぶりくらいにかもさんに会えました。新刊も買えた!わーい。
・小説「ネイルエナメル」、緑陽社さんに印刷頼んだのだけど、担当者の方と偶然お会いすることができました。たまたま別の方の納品に来ていたそうで、偶然ちらりとうちのブースを見て、いつか

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掌編 ゆきのふらないまちの雪

その日の寄宿舎は、深夜から十七年ぶりの雪が降る、という話題で持ちきりだった。先週末、冬休みに入ったため、ほとんどの生徒が里帰りをしており、いつもよりひそやかではあるが、普段と変わらず、清掃員のおじいさんや調理人のおばさんたちの景気の良い挨拶とチャイムの音で一日が始まった。食堂からは焼き立てのパンと温かいスープの匂いが漂い、洗濯室にはせっけんの清潔な香りが充満し、体が不自由な生徒の世話をするシン先生

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毎日、書くのが苦しくって冷や汗が出る。しゃべるのもしんどい。死んだ人が撮っていた写真とか、言っていたこととかを思い出して、呼吸する。生きているせいで言葉は刃だ。誰かと話していたいのに。

世の中は勝手によくはならないから、私はもう空気を読まない

平成の時代に生まれて、私は、世の中はどんどん良くなっていくものだと信じていた。戦争や、貧困や、病気、差別など、そんなものは過去のもので、これからはなくなっていくものだとおもっていた。学校では、戦争はしてはいけないと、みんな平等であると、弱い者いじめはしてはいけないと、差別はしてはならないと、そう習ってきたし、そうすべきだとみんなが思っていると思っていた。少し前まで、本気でそうおもっていた。
しかし

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どうしていいのかわからないけど、どうにかしなきゃいけないこと

NHK「最後の良心」に異常事態 「ETV特集」「ハートネットTV」の制作部署が解体の危機

ちょっと前に、こんなニュースがツイッターで流れてきた。暗澹たる気分。
これが政治的な圧力によるものなのではないかと疑うくらいには、わたしは今の日本政府を信用できない。なぜ今、このタイミングなのだろう?と。

正直なところほんとうにこの国の未来には絶望していて、だけど今まで通りにわたしは朝起きて、ご飯を食べ、

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