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Dヲタ家族、6時間の地蔵に挑む②


家族というより同盟関係

まず現地にたどり着いてすることは「事前に情報収集をして決めておいたエリアでの場所取り」でした。

私たちは可能であれば最前列でパレードを鑑賞したかったので、まずはパレードルートを見渡しながら最前列で空いているエリアを探し、早い者勝ちなので「ここにしよう」と決めた場所に即座にレジャーシート(以下レジャシ)を敷きました。
この時時刻は大体午前9時。
ここから長い忍耐の時間が待っています。

ディズニーにおける「パレード開始数時間前からの場所取り」いわゆる「地蔵」といわれるこの行為はテーマパークのみならずいかなるジャンルであれ早い時間からの場所取り行為が必要とされる場において使われている符丁です。

ディズニーではこの「地蔵」に対して様々なルールの変遷を経て、今現在は「レジャシを敷いての場所取りはいつ始めても可。しかし荷物やレジャシのみを置いて無人状態のままにしているものはキャストの判断により撤去」というルールが適応されています。
つまり、一度レジャシを敷いた以上は誰か1人はその場に残らないといけないのです。

ですが地蔵している人の中には一人でパークを訪れている人も少なくないので、そういう人はトイレや買い物などどうしても中座しないとならない時は、パレードルートを周回しているキャストさんに一言声をかけておく必要があります。

私たちは家族3人で来ているので、(特に時間などは決めていませんが)交代で買い物に行ったりアトラクを楽しみに行ったり、座りっぱなしに疲れたら周辺を歩き回りに行ったりと、臨機応変に過ごしていました。

エントリー(という名の抽選)に当たらないと見られないショーも「家族3人まとめてエントリーしちゃうと困るから一人一人バラバラでやろう」ということになった結果、2種類のショーが一つずつ当選。

「クラビ取れた。行きたい人いるー?」
「じゃあ俺行くわ」
「マジミュも当たったよ」
「それ私行きたい」
「ビックサンダーのスタンバイパス取っといた」
「じゃあ私それあとで行く」

娘も中学一年。もはや親がいないとどこへも行けない年齢ではありませんが期せずして幼少期からの「舞浜英才教育」を
叩き込まれた結果、彼女にとってディズニーとは「親や友達と楽しむ場所」でありながらも「自分一人でも平気で歩き回れる庭」レベルにまで落とし込まれる場所となったのでした。

そして家族で来ているにも関わらずパレードが終わるまでは1人または2人行動。

すでに私たち家族はオリエンタルランドが推奨している「家族みんなで感動と冒険を共有する」というテーマパーク体験からはどんどんずれはじめ、家族というよりそれぞれの利害が一致しているからこその協力体制をとっているだけの同盟関係となっております。

こういう出来事を通して人は家族からいずれ離れ、それぞれの道を進んでいくという人生の真実を学んでいくのでしょう。

〜➂に続く〜



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