「コロナだから仕方ない」ってこの3年たくさん言ってきたけれど。
「コロナ落ち着いたらはよ帰ってきてな」
って1年前まで電話でいつも言っていた祖母。
「コロナだから仕方ないね」
「コロナ落ち着いたらね」
と言っているうちに、
祖母は私たちのことが分からなくなってしまった。
GW3年以上ぶりに会いに行ったら
「誰だかわからなくて許してよ」と顔を見る度に泣いていた。
「毎日覚えてくれたらいいよ(笑)」って言いながら
申し訳ない気持ちが溢れる。
そんな中でも、カイト(息子)のことはずっと覚えていた。
定期的に送る絵と手紙を毎日ベッドの中で見ているから
彼のことだけは覚えていて、会いたくて仕方なかったそう。
3歳だと思っていたから、10歳の彼が来て
「え”っ!あれぇー」って驚いていたけどね。
そんな祖母は少女のように可愛くて驚いた。
道端に咲いてたツツジがきれいで感動し
空がきれいで喜び...
私たちが抱きしめると嬉しい、幸せと泣いた。
昔はほとんど寝ることなく働いていた祖母が
今はゆっくりと、目の前のものを味わって感動している。
その感じる表情が豊かで、子供のようにかわいい。
「コロナだからまぁ仕方ないよねー」
ってこの3年間、何度も言ってきたけど、
「仕方ない」の言葉では整理できないこともある。
後悔とか...うまく表現できない感覚が身体から溢れる。
色んな理由で後回しにしてしまうこと。
思考が先走って、ブレーキがかかること。
色々あるけど、悔いが無いようにね。
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