「7.5グラムの奇跡」「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだ日

今週はこの2冊を読みました!

まずは姉から勧められていた砥上裕將さんの「7.5グラムの奇跡」を読みました。
下記があらすじです。

国家試験に合格し、視能訓練士の資格を手にしたにもかかわらず、野宮恭一の就職先は決まらなかった。
後がない状態で面接を受けたのは、北見眼科医院という街の小さな眼科医院。
人の良い院長に拾われた恭一は、凄腕の視能訓練士・広瀬真織、マッチョな男性看護師・剛田剣、カメラが趣味の女性看護師・丘本真衣らと、視機能を守るために働きはじめる。
精緻な機能を持つ「目」を巡る、心温まる連作短編集。

どのエピソードも心が温かくなる短編集でした。あらすじ通りの感想で申し訳ないけれど、本当に読んでみその通りでした。

私は4つ目のエピソード「面影の輝度」が特に好きだった。老いていくことは抗えない中で、持木夫妻は手を取り合いながらその日々を過ごしていく。お互いに病気を抱えながら、それでもお互いの存在を覚えていきながら残りの時間を過ごす2人の様子は少し胸が苦しくなったな。

あとこの物語は、シンプルに新人視能訓練士の野宮君が成長していく姿がよかった。そして助言をしながら成長を支えてくれる広瀬先輩がシンプルにかっこいい。こんな先輩は本当に素敵。


もう一冊は伊坂幸太郎さんの「アヒルと鴨のコインロッカー」です。
映画になっていたことは知っていたけど、原作を読んだことも映画を見たこともなかったので真っ白な状態で読めました。

ボブ・ディランはまだ鳴っているんだろうか?
引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は――たった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったのに、なぜか僕は決行の夜、モデルガンを手に書店の裏口に立ってしまったのだ! 清冽な余韻を残す傑作ミステリ。第25回吉川英治文学新人賞受賞。

・2年前の3人の物語に途中参加している僕

まず、すごい面白い本だった!!というのがやっぱり最初に来る小説でした。伊坂幸太郎さんの本読むと絶対この気持ちになるんだよな、、

あまり細かく言うと圧倒的ネタバレになるけれど、物語の構成として、現在の僕(椎名くん)と2年前の日々からの琴美ちゃんの視点から物語が進んでいく。
この仕組みが悔しいくらいに面白いんだよなぁ。だんだん2年前と今日の日が繋がっていく感じ、そう来るよなと分かっていても面白かった。

終盤、読み手はきっと椎名と同じ「3人の物語に途中参加」をしている状態で真実を知っていく、読んでいてすごく気持ちの良かった一冊でした。

ちなみに読み終わった後、映画ではどの役をどのキャストがしていたっけと思って、確認してみた。
濱田岳さんが出ていたことは覚えていて、「あぁ、絶対に椎名君」とすぐわかったんだけど、ペアは瑛太さんか!!これは上手すぎる配役!なるほど!と、きっと読んだ人は感じるな、と個人的に思いました。笑

琴美、川崎、ドルジが来世で出会えますように。


明日また図書館できっと伊坂さんの本を借りるんだろう、、
どれにしようか考えて図書館に向かおう。

おしまい!

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?