「誰でもわかる古代ローマの政治」—1

古代ローマ?政治?
興味ありますか?
そんな方はあまりいないかもしれません
少なくとも僕はあったことがないです
そもそも、古代ローマについて、詳しく知っている方さえ少ないかもしれません
実際僕も、古代ローマを学ぶまで歴史への興味は人並みでした・・・

ですが、(なんでもそうかもしれませんが)学んでみれば面白いものです。
それも、相当にのめりこませてきます。
時には、とんでもなく素晴らしい人がいます。
僕が及びもつかないような考えを実行に移せてしまう、知性とカリスマ性を兼ね備えた人物がいる。
はたまた、日々努力を怠らなかったにかかわらず、悲願を果たせなかった人たちもいました。
歴史には「ドラマがある」
僕はそれに心底共感してしまいます。今ならば・・・

その中でも、(素晴らしい、そして愚かな)歴史上の人物を最も際立たせているモノの一つ、それが政治です。
これは、現代の政治に興味を持て、そう言っているわけではありません。
確かに、政治全般にも興味を持った方がいいのかもしれませんが、僕はそんなことをしなくても、古代ローマの政治を十分に楽しめると断言できます。

では、ようこそ「古代ローマの世界」へ

今、日本には総理大臣がいたり、経済担当大臣がいたり、防衛担当大臣がいたりしますよね。
それは、古代ローマにもありました。
しかし、その役職に就ける人たちは全く違います。
日本では、国会議員である、とか文民であるとか、総理大臣の指名あ必要であるとかいろいろあります。
今から、2000年以上前に存在した共和制(初期)下のローマでは、その基準として重要とされていたのは、「軍務をしっかりしましたか?」だったのです。
特に、政治の道を志そうとする者たちには、他の人たちよりも軍務の期間は長くなりました。十年です。十年も軍務に身を投じなければ、そもそも選挙に出ることすらできませんでした。
そして、それが終われば選挙です。
その時のローマではすべてが公選制。公職につく人はすべて選挙で選ばれていました。なので、職権乱用などはできません。厳しい世界でした。

それでは、公職とは言っても、実際にはどのような役職があったのでしょうか?

十年の軍務を経てきた屈強な軍人が就ける順に紹介していきたいと思います。その数5つです。

第五位 財務官|《クワエストル》

まず、初めに、つかなければいけない役職として財務官|《クワエストル》がありました。この役職につかなければ、他の役職にはつくことができません。どんどん政界での位を上げていきたい人は絶対にこの職につかなくてはなりません。任期は1年。まだまだ、下っ端です。

では、次は第四位です

第四位 造営官|《アエデイリス》

政界の登竜門、財務官の任期を終えると、次は造営官です。まだトップにあはほど遠いのです。しかも、この職に就くためには、会議で選ばれないといけないのです。つまり、財務官時代さぼっていたら、第四位の造営官にはなれないということです。しっかりしなければ。
任期は1年。定員は4名です。

次は、第三位です。少しずつ高みに上ることができます。

第三位 国務官|《プラエトル》

さあ、そろそろ偉そうにできるようになってきたでしょうか?
第三位ですから、僕ならこれまでも頑張ってきたんですし、少し威張ってふかふかの椅子に座りますよ・・・?
これも任期は1年。定員は4名です。
この職につけば、軍の指揮官や裁判長にもなれます。裁判長・・・。少し憧れますね。

さて、それでは第二位です。これもかっこいい役職です。

第二位 監察官|《ケンソル》

監察官!
くぅ~。響きがしびれますね。監察官っていうと、なんか偉い人を監督しているようなイメージがあるんですよね。つまり、ですよ。偉い人よりも、偉いということなんですよ。しびれません?なりたくありません?上に立ってクールにすべてを指揮するんですよ。いいですよね。
実際に、議員を勝手に除名することもできますし、国家予算の最高責任者でもあるんですよ。
定員は2名。任期は5年。5年間頑張ってください!

そしていよいよ政界のトップ。最高に権威がある、最高に格好良い役職となります。

第一位 執政官|《コンスル》

うわぁ~。名前だけでもかっこいい。正直言って、こんな役職についている人うらやまですよねぇ~。
任期は1年。定員2名。
3月15日から仕事開始らしいです。
あなたが執政官になったらどんなことをしますか?
世紀の大改革だったり?
僕は案外メンタルよわよわなので、市民やほかの議員の反発を恐れて何にもできないかもですね。政界のトップという響きに酔いしれるだけにしておきます。


さてどうでしたか?
共和制下のローマにおいての、役職ごとの権力の強さは。
執政官とかは、戦争になると、軍のトップである「将軍」に変身できたりもするんですよ。やっぱ、いいですよね将軍も。
現代日本でいうと、執政官≒総理大臣となるでしょうか?
いや、でも、僕的には総理大臣よりも執政官の方が100倍くらいかっこいいんですけどね。

と僕の感想はこのくらいにしておいて、これにて「誰でもわかる古代ローマの政治」—1を終わりたいと思います。

次回は、議院の話をしたいと思っております。
その名も—元老院

お楽しみに!



ご意見、改善点、要望、コメントお待ちしております!


最強の学びを発信するために頑張っています。サポートお願いします。