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桜とFラン大学

お花見の季節ですね。

東京に住んでいた頃、私は車の免許の試験のために府中免許センターに行きました。

その日は少し遅れてしまい、やばい間に合わないかもしれないとおもいながら、あわてて準備をします。

国立の桜道をバイクで走っていると、桜がハラハラと幻想的に舞っていました。


その桜の余りの美しさに心を惹かれてしまい、バイクを降ります。

天気は快晴なのにポツポツ雨が降り、私は頭の中で、きつねの嫁入りかな。

あの当時、私はファッションにも自分にも二日酔いになるぐらい酔っていたので、桜を愛でる自分に陶酔していました。

ふーーお互いしょうがないか、今日はとことん話し合おうか、私は桜に話しかけます。

お陰で車の免許の試験に間に合いませんでした。

もちろん自分にも酔いすぎて二日酔いです。

私は自分の大学があまり好きではなかったので、講義が終わると、論破王ひろゆきさんが卒業された大学のテニスサークルに侵入していました。

サークル内では皆さん口々に、あまり大学内で姿を見ないね、どこの学部?と質問してきます。

そりゃそうです、昼間は山奥の学校にいるんですから。

私は、友達が実際に通っていた夜間の◯◯学部だといって、偽学生時代を過ごしていました。

私は行かないですが、風俗店で偽名を使うようなものですね。

本当は埼玉と山梨の県境にあるFラン大学生、しかもこのサークルに行くためだけに1時間もバイクを走らせてるなんて、とても言えません。

私は1年間仲間達とテニスに励み、時には飲み会をし、時には笑い、時には涙し青春をこの仲間達と謳歌しました。

2年生になった時、なんと私はリーダーに推薦されます。

やばいそんな肩書にされるとバレる、何とかせねばと思い、

私はそんな肩書に縛られたくない、縛られるなら、SMの女王様の所にムコ入りするか、豚バラのチャーシューになります、と辞退しましたが、結局無理やりリーダーにされてしまいました。

いつわりの幸せは終わりを告げます。

仲間達と飲み会をしていたら、同じ大学のアホが僕も混ぜて下さいと勝手についてきます。

そのアホには私は口が酸っぱくなるほど、絶対バラすなと言いつけ、彼は約束を守ると承諾。

飲み会が盛り上がり、彼は酔っ払って案の定、私がFラン大学生だとバラします。

一瞬彼は あ。と 言っていましたが、私の中では何かが崩れ落ちる音がします、砂上の楼閣ですね。

この楽しい生活は音を立てて崩れていきました。

そんなことを思い出しながら、今宵は夜桜花見です。

ボナペティート♪


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