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プロジェクトとか、マネジメントとか、結局は何なのか?

management studioの吉見です。
今回はmanagement studioのベースにあるプロジェクトマネジメント観についてです。いきなりですが、プロジェクトの成功に必要なものは何でしょうか?

約10年プロジェクトマネジャーとして実務をしていますが、特にmanagement studioの活動をスタートしてから3年間は、自分のスキルを人に伝えるためにも何度もこの問いについて考えてきました。

「日本の生産性は低い、プロジェクトの成功率は約30%しかない」という話、実際の現場ではヒシヒシと感じます。むしろ深刻に感じます。自己流、思い込み、バイアス…合理性や客観性が無くなった生産性の低い近視眼的なプロジェクトは、世の中ではむしろ普通です。だから「プロジェクト」を任されるなんてストレス以外のなんでもない、しんどくて当たり前、プロジェクトは「モヤモヤする仕事」の代名詞のようになっていることもあります。しかしプロジェクトとは本来は「ワクワクする仕事」です。PMBOKにもあるように、ピラミッドや万里の長城といった現在も人に感動を与えるようなものもプロジェクトの所産、人間が持っている「まだ無いものを実現しよう」という創造性に基づくものです。

18世紀後半の産業革命以降、大量生産のための効率化が「仕事のやり方」の論点でした。標準化することで同じものを如何に効率よく生産するか。ライン作業やルーティンワークという考え方です。そのために様々な管理手法や理論が確立されました。この「仕事のやり方」が変わってきたから注目度が上がっていますが、プロジェクトも昔からあった人間にとって自然な活動です。

突き詰めるとプロジェクトの問いは「何のために、どんなものを、どのくらいお金と時間をかけて、どうやってつくれば価値があるものを実現できるか?」です。プロジェクトマネジメントはそれを成功させるための手法として発展させているので表面的に難しく感じるかもしれませんが、Purpose、Concept、Visionは「何のために」、Q・C・D(Quality・Cost・Delivery)は「どんなものを、お金と時間をどのくらいかけて」、タスクリストやガントチャートやWBSといった様々なツールまたはコミュニケーション方法やチームビルディングなどの運営テクニックは「どうやって」、が分化、詳細化しています。プロジェクトの核となるテーマはシンプルです。

昔からあってテーマはシンプル、そんなプロジェクトの成功に必要なものは何か?それは思考力、プロジェクトに対する「インテリジェンス=知性」だと思います。人間が持っている創造性を実現するための人間としての知性。核となるテーマがクリアできるなら、手段は問題ではありません。「プロジェクトマネジメント」の知識が無くても、そもそも意識していなくても、プロジェクトを成功させる人や組織がありますが、考え方やコミュニケーションや判断に高いインテリジェンスを感じます。プロジェクトマネジメントの知識やテクニックを沢山知っているよりもテーマに答えを出せる方が意味があります。

核にあるシンプルなテーマを再度…

プロジェクトについて考える時、プロジェクトマネジメントのスキルを学ぶ時、プロジェクトを成功させるために行動する時、このとても人間らしい問いをぜひ念頭に置いてみてください。

management studio
吉見周平
HP https://www.mgmt-studio.com
twitter https://twitter.com/management_st_

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