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東京都民も知らない、平和な水の郷日野市について語る

「どこにでも住むことができるとして、私はどこに住みたいのか?」

職場や家族関係なく、どこにでも住むことができるとしたら。
こういうことを考えるチャンスをもらえる機会は、意外と多くありません。
ただ、コーチの私としてはその人らしさが立ち現れるので、考えるのが大好きな問いです。

そんな自分自身、今までは勤務先からの距離や利便性を中心に、住む場所を考えてきました。
でもよく考えたら、それってすごく仕事中心な生活だと思ったのです。
仕事を一日八時間だと計算すると、仕事をしている時間は一週間のうち24%あまり。
それなのに、勤務先に場所を縛られるなんてと思う一方で、満員電車が苦痛だったので遠ざかれない自分がいました。

個人事業主になった現在、今度こそ自分が直感的に住みたい場所に住んでみようと思ったのです。
普通ならば憧れの街に住んでみたり、「住みやすい街ランキング」をみてみたり、移住先として有名な街を検索するかもしれません。
しかし私には、実は2011年に最初に見たときから13年間も「一度は住んでみたい」と思っていた場所がありました。

それが東京都の日野市です。


東京の南多摩地域に位置し、新宿から40分弱。犬の横顔の形をしています。


日野市のことを話すと、一部の愛好家を除いては日野市の名前を聞いたことがない人がほとんどです。
そしてすべての人にとって万能な街ではありません。それはどこもそう。
でも自分が「日野市、最高〜!」と思っている理由はかなり明確なので、「こんな場所が好きだったら日野市オススメですよ!」という観点から、日野市の素晴らしいところを紹介する記事を書いてみます。




川、用水路、湧水…美しい水のパラダイス


2011年に日野市を初めて見たのは、多摩都市モノレールに乗っていたとき。
私の目に飛び込んできたのは、こんな景色でした。



「これはいったい東京の川なのか…!?」
私は70もの日本中の川を巡って地図子ブログを書くくらい川好きなのですが、当時この景色を見て衝撃を受けました。
というのも東京の川は、多摩川や荒川のように川幅が広いものか、浅川サイズだとコンクリートで護岸を固められているものがほとんどだからです。
どちらも水の流れを感じたくても、なかなか感じられません。

ところが日野市を流れる浅川は、その名の通り川底が浅いため護岸を固め切ることができず、自然と調和した護岸が多く残っています。
そして柵で囲われることもなく自由に川辺で遊ぶことができ、子どもは虫取り、大人はバーベキューなどとみんな思い思いの時間を過ごしています。


素晴らしい川辺がある街として私の頭の中に強烈なインパクトを残した日野市でしたが、日野市と水の関係性は川だけにとどまりません。



日野市の至るところに、今でも生きた用水路が張り巡らされています。
こちらも東京の他のエリアを想像してもらいたいのですが、東京の用水路は宅地化に伴って大体がコンクリートで整備されるか、水路に蓋をした暗渠(あんきょ)化されています。
東京の用水路でわざわざ水にふれたいという気持ちにはなりません。

一方で日野市には日野用水、豊田用水など九つの用水路があり、多摩川や浅川から水を引っ張って通年流しています。
宅地化が進んで田畑が少なくなり、維持するのも大変なようですが、使われている用水路があるということは、街に血液の循環のような作用をもたらしているように感じます。
日野市の方に「用水路が好きで住みたいと思っていた」と話したら驚かれましたが、なぜ驚くの!?!?と思うほどに唯一無二で美しいです。


そして日野市自体から湧き出る水もあります。
東京の名湧水57選には、日野市から豊田湧水、中央図書館下湧水、小沢緑地と三ヶ所がランクインしています。
季節によっては実際に水がぷくぷくと泡になって湧き上がっているところを見ることができて、自然を感じることができます。



水が流れている。
ただそれだけのことなのですが、水が湧いてくる山を近くに感じたり、川の上の空が広かったりと、自分の創造力を解放してくれるようなエネルギーを、日常の中で感じることができます。


冬には富士山をくっきりと見ることができます。


浅川はカワセミにもお気に入りの場所。日野市のマンホールはカワセミモチーフです。


通学する子どもたちの声も楽しそう。



土地に根差した暮らしと食事


水が綺麗だということには別の良さもあります。
それは、食べ物が美味しい!
日野市には今でも田畑が残っていて、野菜の直売所も多く、自分も含めて近隣住民が手軽にワンコインで採れたての野菜を買っています。
自分自身、直近の野望は先ほど紹介した用水路から流れる水を使わせていただいて、日野市で小さく農業を始めることです。



JA東京みなみ日野支店には野菜売り場と、野菜を使ったメニューを提供するカフェが併設されています。
野菜不足の方はここに来るのがオススメ!
そして野菜だけでなく、近くには北関東で有名な角上魚類のスーパーがあるので、新鮮な魚まで摂取できてしまいます。


グリーンオアシスカフェ042のランチプレート。


角上魚類の前には自動車の列がすごいです。


ふらっと立ち寄れるレストランも、特に高幡不動駅近くには豊富!
食べログの点数が高いパティスリー・ドゥ・シェフ・フジウをはじめ、老舗喫茶店で交換日記を楽しみたければあんず村、創作だんごを楽しみたければCafe de Dango、インドカレーが食べたければヒマラヤン屋など、通いたくなるようなお店がたくさんあります。

中でも自分が一番オススメしたいのは、ラーメン小川です。
小川のラーメンはシンプル・イズ・ザ・ベストの美味しさで、ラーメンマニアの男性でも、他のラーメンは脂っこく感じてしまう女性でも、どちらでもリピートしたくなる美味しさ!
なのですが、町田市の本店を中心に展開しており、いくら食べたくなっても都心ではこの味は堪能できないのです…恐るべし。


ラーメン小川は一度食べたらリピート確定です。


と思っていたら、意外とラーメン激戦区の日野市でもう一つ美味しいラーメンを発見してしまいました。
メヂカそば吟魚は上質な味がして、こちらもとても美味しい!
こんな住宅街のど真ん中を選んで出店してくれてありがとうございますと感動する味です。


食べログの点数が驚異の3.94。


暮らし面では日野市の広報が活発で、広報誌や公式LINEなどでたくさんの情報を共有してもらえます。
自分が気になっているものとしては、超寄合ひのという焚き火をする会や、日野市の雑木林を保全する会などです。
自然が豊かなので、日野市独自の自然あふれる活動に参加することができそうです。
また、日野市にはローカルな取り組みも多く、30年以上前からリサイクルショップ(現在はジモティーショップと共同運営)が確立されているところにも暮らしを感じます。


不動尊、宿場町、新撰組…東京で感じる歴史


ここまでこんなに熱く日野市の水事情や暮らし事情について語ってきたのですが、日野市が一番有名なことを語り忘れていますね。
日野市が現在一番知られているのは…土方歳三でではないでしょうか。
新撰組の副長だった土方歳三は生まれが日野市で、今も土方家の方も多く、子孫の方が独自で運営している土方歳三資料館や、高幡不動尊内の土方歳三像などが有名です。

ただ!
実は日野市は土方歳三以外の歴史もとても趣深いんです。
自分は歴史を感じる街並みが好きで、中部圏はお城が身近、関西圏は寺社や昔ながらの街割りが身近で面白く感じるタイプです。

日野市のオススメ歴史スポット一つ目は、JR中央線の日野駅付近です。
この辺りは甲州街道の日野宿だったため、東京で最大の日野宿本陣が残っていて、周りの街並みにも蔵などが多く残されています。



そして日野市のオススメ歴史スポット二つ目は、京王線高幡不動駅付近です。
ここには高幡不動尊があるのですが、この不動尊、実は今の場所に建ったのが1342年ととんでもなく古く、関東圏では稀に見る古文化財だそう!
不動尊の裏の高幡山も、高幡城という山城だった時代があるそうですが、ここにお城を造りたくなる気持ちも分かるな…
そういうわけで古くから人々が知恵を生かして住んできた街なんですね。



古いものが大切にされていることが用水路の保全や、豊かな食生活につながるのではないかなと感じています。
綺麗な水に支えられた自然、地に足着いた生活、東京では珍しい歴史に魅力を感じる方は、日野市を心からオススメします!!


逆に懸念点はある?


ここまで日野市の素晴らしいところばかり話してきましたが、こういう方には合わないのではないかというところも併せて紹介します。
ここからは個人の感覚的な部分になり、全員が当てはまるとは限らないですが、その点についてはご了承ください。


  • 都心からは距離がある

→新宿駅から日野駅まではJR中央線の直通の中央特快で29分、新宿駅から高幡不動駅までは京王線の特急で34分が最短です。その他立川乗り換えが発生したり、朝夕は特急が限られていたりと、もっと時間がかかることもあります。気軽に都心に行くという感じではないので、買い物などもメインは立川になると思います。

  • 新築物件は少なめ

→JR豊田駅周辺を除くと、今が開発真っ最中というエリアではないため、新築物件はそこまでは多くないかと思います。自分は造りが比較的しっかりしている2000年代くらいの物件が好きなので特に問題はなかったですが、新築好きの方には少し物足りないかもしれないです。

  • 防災について考える必要がある

→日野市は多摩川・浅川沿いの低地エリアと、程久保・百草園の高台エリアがどちらもあります。低地エリアでは大雨が降ったときの対応方法、高台エリアでは日頃の移動や土砂崩れなどの対応方法について事前に知っておくことがオススメです。日野市からも防災ガイドブックが発行されています。


高幡山からスカイツリーや東京タワーも見えますが、こんなに離れています。



東京都民にもあまり知られていない日野市の魅力、このnoteで少しでも伝わりましたでしょうか?
そんなわけで今回の日野市についての紹介を読んで、一度行ってみたいな〜と思った方はぜひ日野市でお待ちしています!

今回初めて、川沿いコーチングにもチャレンジしてみたいと思っています。
日野市の浅川沿いまで来ていただける方はこちらをご確認いただき、公式LINEで「川沿いコーチング希望」とお声かけください。


*日野市を楽しむ川沿いコーチング*

チェアリングまたはウォーキング、ご希望の形式で一時間の対面ライフコーチングを行います。
コーチングの内容はホームページの記載に準じます。

費用:一時間5,000円(交通費は各自お支払いください)
時間:平日9:00-17:00の間
場所:日野市の浅川沿い(詳細はお申し込み時にお伝えします)
備考:天候が悪い場合は、近くのカフェで実施する予定です。


↓公式LINEはこちらから


↓オンラインでのコーチングはこちらからお申し込みください



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
ここまでの日野市の写真も筆者撮影でお届けしました。



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