2021年 ジャクソンホール会議

8月27日
この日は、マーケットにとって、一大イベントとして年初から重要視されておりました。
マーケットに身を置く者として、会議後のパウエル議長の発言は重みがあり、また伝え方に非常に気を使っているように感じました。

こちらの記事では、投資初期の方のために、ジャクソンホールや最近の市場の焦点となっていること、FRBについて、私の考えを記述しましたので、参考になれば嬉しいです。

1、ジャクソンホールって?
 そもそもジャクソンホールとは、一言でいえば、アメリカの「経済シンポジウム」です。
 中央銀行関係者や経済学者が参加し、世界経済や金融政策等を議論する場として、毎年夏の時期に開催される、大きなマーケットイベントです。

↓こちらに、日経の「きょうのことば」にて、ジャクソンホールについてわかりやすい記事がありましたので、貼っておきますね。

#日経COMEMO #NIKKEI

 要人が集まる重要会議であるとは、なんとなくでもご理解いただけたかと思いますが、それが今年は、より一層重要視されている背景について、これから説明いたします。


2、今、マーケットで起きていること、焦点
 今、マーケットは、歴史的、世界的な低金利と金融緩和の状態にあります。
 低金利は、お金を借りても金利がかからないため、住宅需要が拡大し、大きな買い物をする人が増えました。加えて、大規模な財政政策も実行されたため、株式や仮想通貨等、投資をする人も急増しました。
 しかし、この状態が長く続くと、いずれ市場に過熱感が生まれ、バブル状態になり、そしてはじけます。
 そうならないために、この大規模な金融緩和の出口戦略は、極めて大事なのです。
 焦点は2つです。

  ・テーパリング(量的緩和の縮小)の時期
  ・利上げの時期


3、テーパリング、利上げとは
 この金融緩和の出口に向かうにあたって、
順序としては、❝テーパリング → 利上げ❞です。

 テーパリングとは
 FRB(アメリカの中央銀行)が毎月行っている、国債と、MRB(住宅ローン担保証券)の買い入れを減らし、そして最終的には買い入れを0にすることです。
 そもそもこの買い入れによって、市場にはどういう効果があるのかというと、理論上このようになります。

①中央銀行が国債を買うことによって、債券単価が上がる。
②債券単価が上がると、金利が下がる。
③金利が下がると、株高となる。

 FRBの役割は、アメリカの「物価の安定」「最大雇用」です。
そのために、適切な長期金利の維持を実現し、結果、米国経済の活性化(株高)に繋げます。

 金利の利上げとは
 焦点の2つ目として、利上げがいつ来るのかと、市場は過剰なほど警戒しているようです。
 この場合、利上げとは、FF金利(フェデラルファンドレート)という政策金利の上昇を指します。イメージとして、私は、「景気の調整のために操作され、中央銀行が経済状態をどう見ているか知るための金利」と捉えています。

 ・利上げ:好景気。景気の行き過ぎやインフレを抑制しようとする。
 ・利下げ:不景気。お金を消費や投資に回しやすくする。


4、今回のジャクソンホールでのポイント
 先ほど、焦点は、テーパリング(量的緩和の縮小)の時期と利上げの時期と記述しましたが、結果、

・テーパリングの時期 → 年内
・利上げの時期 → まだ先

 この発言により、この日の市場も良い動きとなりましたよね。


5、FRBのコミュニケーション
 2015年12月、当時のFRB議長が利上げ発言をした際、マーケットが2割ほど下がったことがあったんですね。
 そのような過去の経験則からか、今回の議長の発言には、先行きの見通しをある程度示唆し、マーケットの逸る気持ちや、反応を過剰にさせないような気づかいというような、言葉遣いに気を付けているように感じました。
 確かに、指標によって過熱感も出てきている所があるので、楽観視はできなくとも、過剰に悲観する必要もないと思います。


6、これからの投稿について
 ここまで書くのに3時間ほどかかってしましました。
 投資について勉強しているとはいえ、文字に起こすと、大学時代の書いては消し、書いては消しで、何書いているのかもわからなくなってしまう状態に陥ってしまい、あぁ、でも楽しいなと純粋に思えました。
 これからの「投資」に関する記事は、統計データの収集や過去の経験則から見たマクロ的な相場観、個別株式の解析等々、もっとnoteを使いこなして、見やすい読みやすい記事を作れるように邁進していきます(笑)

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