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絵本から多様性:『ねえさんの青いヒジャブ 』"The proudest blue"by Ibtihaj Muhammad

*わが子をチビマナと呼びます。

チビマナが小3のころに読んだ絵本です。この本を読んだ後に、チビマナに変化が起きました。それがとても印象的だったので、シェアさせてください。



「ねえさんの青いヒジャブ」" The proudest blue" 
By Ibtihaj Muhammad あらすじ


アメリカに住む、アシアとファイザ姉妹の物語です。

ファイザは、アシアお姉ちゃんが大好きです。そのお姉ちゃんが初めてヒジャブをつけます。お姉ちゃんが選んだヒジャブは、海と空のように青いヒジャブでした。

初めてヒジャブを着けて学校へ行く日。

青いヒジャブを着けたアシアお姉ちゃんは、プリセスのよう。一緒に歩いて学校にいくファイザもお姫様の気分です。

しかし学校に行くと、初めてヒジャブを見る子供たちの興味をひいてしまいます。

そんな好奇の目で大好きなお姉ちゃんが見られることに、ファイザは驚き、ショックを受けます。

中には、とても意地悪な言葉を投げかける子もいます。

しかし、そんな言葉を聞いてもアシアは、ひるみません。

アシアを想うファイザと、仲の良い友達に囲まれて、アシアはいつもと同じように、一日をすごします。

そんな、アシアをファイザはとても誇らしく思います。

そして、ファイザの初めてのヒジャブも青いヒジャブと決めたのでした。

「ねえさんの青いヒジャブ」より 

作者によるRead aloud 

作者は、イスラム系アメリカ女性として初めてヒジャブを着けてオリンピックでメダルを獲得した、元フェンシング選手です。


チビマナの変化


チビマナは、ヒジャブを着けた人がいることは知っていました。同じクラスにヒジャブを着けたクラスメートもいます。なので、ヒジャブについても質問を受けたこともあります。

ヒジャブとは何かということは知っていましたが、特に何も感じていなかったようなのです。そのくらい、日常的にヒジャブを見かけていたからだと思います。

しかし、この本を読んで数日後、学校から帰ってきたチビマナが、

「クラスメートの〇〇に、ヒジャブ素敵だね」って言ったよ。

と、報告してくれました。それからも、時々ヒジャブってきれいだね。と、周りにいるヒジャブを着けた人のことを話題にするようになったのです。青いヒジャブを見つけた日は、アシアと同じだね。といって、嬉しそうです。

チビマナの変化は、ヒジャブを再発見したことでした。

本を通して、ヒジャブに興味をもち、そしてヒジャブを着ける人の気持ちを理解したようです。

実を言いますと、私は今までヒジャブは抑圧された女性の象徴というようなネガティブなイメージをぬぐいきれずにいました。それがこの本を読んで、きれいに取り払われました。

ヒジャブは、ムスリムとして生きるという決意の表れというだけでなく、ムスリムとして生まれ、その文化の中で育まれた自分を表すアイデンティティの大切な一部なのだと感じます。

私の知るヒジャブと着けている女性は、皆とてもかっこいいです。

多様性を知るということは、ただ多様性の中に身を置くということだけではないのです。自分と違う人のことに興味を持つ、そして知ろうとする働きかけがあって、初めて多様性を知るのだと思います。そんなことを、チビマナの変化をみて気が付きました。


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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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