源氏物語の時代―一条天皇と后たちのものがたり (朝日選書 820)
高校の時に出会いたかった本。
平安時代の貴族や天皇は過酷な環境を生きていた。天皇の眷属、貴族の子息でも配偶者に恵まれなければ、たちまち物乞いに落ちぶれてしまう。
そんな時代を山本淳子さんは膨大な史料や論文から鮮やかに描く。
清少納言は漢学者の娘で年増(といっても28)で一条天皇の中宮 定子(当時16)に仕え、やがて枕草子を書く。
紫式部は下級貴族 地方受領(ただ、漢文、和歌にすぐれていた)の娘で、やはり年増で、一条天皇の皇后になる彰子に仕え、源氏物語を書く。
一条天皇の皇后、中宮を巡る物語は藤原道長、道隆の政争とからまり哀しい結末を迎える。
そして、枕草子、源氏物語はそれぞれ異なる理由で書き伝えられ(当時は印刷技術はないので書き写し)読まれることになる。
この本を読んで、源氏物語、枕草子を読もうと思った。
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