マガジンのカバー画像

酒の顔

30
酒というものを代表する様々な顔についてのエッセイです。
運営しているクリエイター

記事一覧

30 魚の顔

前回の続きで、顔のある肴、すなわち「魚」について書く。 そもそもぼくは、魚が苦手だった。…

31

29 顔のある肴

顔のある肴について考えてみた。 当たり前の話だが、野菜に顔はない。野菜というか、植物は回…

25

28 煮込みと古本

酒場にとっていちばんの顔は店主である。それは間違いない。ぼくが行きつけの酒場やバー、スナ…

24

27 夏の顔をサワーに入れて

気がつけばもう7月。夏だ。 夏が来たらやらなければいけないことが、ぼくにはある。 ガリガ…

36

26 酒の師匠

ぼくに酒の飲み方で影響を与えた「師匠」と言える人はいるだろうか。 ライターとしての師匠、…

40

25 ホッピーのラベルで飲む

焼酎を割って飲むときの濃さというのは、実に難しい問題だ。 居酒屋で焼酎の量をギリギリまで…

62

24 消えたどぶろく家

東日本大震災のあった2011年から数年間、ぼくは漫画家のしりあがり寿さんが率いるボランティア部隊に参加して、何度か岩手県を訪問した。最初の頃は瓦礫撤去のお手伝いもしたが、メンバーの大半が漫画家で構成されているチームということで、トークイベントやサイン会、あるいは子供たちを集めてのお絵描き大会などを開催するのが主な目的だ。 参加メンバーは東京の他に、岩手や北海道からも集まってくる。そのため、各自が勝手に新幹線や飛行機を利用して、決められた時間までに盛岡の駅前に集合する。ぼくは

23 大阪 MOJO HAND

先週、トークイベントの仕事で大阪から神戸をまわってきた。どちらも大好きな街で、大好きな友…

14

22 よし、呑みに、行こう

いまや牛丼店も立派な酒場となった。そう、吉野家の「吉呑み」である。 たいていの牛丼チェー…

20

21 関所の先に広がる大海

亀有で飲むときは、いつも決まってもつ焼き「江戸っ子」に行く。 この店は別名「亀有の関所」…

22

20 社長の自己主張

とある調べ物をしていて、2016年に山ちゃんが亡くなっていたことを知った。 山ちゃんというの…

27

19 名古屋の夜に磨かれた棒

2012年の冬。クルマで名古屋へ向かった。2泊3日の旅である。朝8時に家を出て、国道6号線を…

22

18 酒場の偶然

最近の趣味は盗撮である。 いやいやいや、誤解しないでほしい。ウケようとして誤解をまねく書…

32

17 散歩中飲酒はすすめない

大竹聡の新刊『ずぶ六の四季』をご恵贈いただいた。生憎なことに大竹さんとは交流がないのだが、担当した編集者が知人なので、その方が気を使ってくださったのだろう。 酒を中心テーマとして執筆活動を続けている人物はたくさんいる。酒場詩人の吉田類、居酒屋探訪家の太田和彦、ギターも上手いがそれ以上に語りが絶妙ななぎら健壱。ぼくの周辺だと『酒のほそ道』のラズウェル細木、新進酒場ライターコンビのパリッコ&スズキナオ、コの字酒場を探求している加藤ジャンプ(敬称略)。こうした人々はどれも酒の顔を