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ゆとりのゲーム感想「メトロイドII Return of SAMUS」


【はじめに】

【ハード】レトロフリーク
【メーカー】任天堂
【発売日】1992/1/21
【購入日】2022/10/19
【定価】3500円(税込)
【購入価格】1100円(中古 裸ソフト)
【初クリアまでの時間】7時間


面白いゲームにハマる←普通

つまらないゲームを投げる←そりゃそうだろう

面白さが分かる前に投げる←これもよくある

つまらないゲームなのにハマる←!???!????www

久しぶりの感覚である。クリアしてから2週間程経ったが、未だに毎日プレイしては1周クリアしないと気が済まないレベルまでの中毒症状に陥ってしまった・・・

"メトロイド"

実は、最近までやった事がなかった。理由も特には無く、単に興味がなかったのだ。一応ディスクシステムの初代メトロイドはプレイしたが、ゼルダ以上に理不尽さを感じてしまって、なんだこのゲーム、と捨て台詞をはいたのが私とメトロイドシリーズの唯一の記憶である。

しかし、好機は突然訪れた。「WiiUと3DSのeショップ終了」である。Switchには実装されなかったバーチャルコンソール(以下VC)といったWiiU、3DS上でソフトを購入出来るeショップが完全に閉鎖されるとのことだった。終了日時は2023年3月28日だったが、ソフトを購入する為のポイントの追加は2022年8月30日までだった。つまり、最後に購入しようとしても8月を過ぎれば、まず購入できないということだった。

私は焦った。当時のSwitchにはGB・GBAを遊べるサービスが無く、未だに配信されていないソフトがVCには山ほど積まれている。私は急いでポイントを購入して実機で買うには高すぎるソフトを購入した。

そこで購入したソフトの中には、GBAでの新作「メトロイドフュージョン」と初代をリブートした作品の「メトロイドゼロミッション」があった。せっかくなので、両作品をほぼぶっ続けでプレイしてクリアした次第だ。2022年の8月頃だったかな。

GBA用ソフト
「メトロイドフュージョン」
GBA用ソフト
「メトロイド ゼロミッション」

感想としては「面白いが、そこまでの感動は無い」というのが本音。というのも探索型アクションには既に何作品か触れており、それらをプレイした時の感動を越えなかった。「シャンティ」シリーズや「Hollow Knight」、「悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲」といった名作もすでにプレイ済みだった。うーん、やるのが遅すぎたか。

その時を境に「メトロイド」シリーズを気にかけるようになり、中古ショップに立ち寄った際には、意識して目を掛けるようになった。そして、GBソフトである「メトロイド2 Return of SAMUS」を購入した。フュージョンをクリアして2週間ぐらい経った時であった。
・・・だが、全然ダメ。ちょっと触っただけでフュージョンやゼロミッションを超えた面白さは無いと判断し、棚の奥にしまった。

それから2年後。メトロイドなんかとっくに記憶から薄れていたが、ふと、思い出し、プレイすることにした。多分Excelでマップが描きたかったんだと思う。本当に去年のゼルダで"マップ作成"にハマっちゃったんだなぁ。一昨年までは考えられなかった。思わぬ産物である。

一昨年の感覚が残っていたので、特には期待していなかったがプレイ。そして、クリアした。クリアした時はまさかここまでハマるなんて思わなかった。

【ゲーム概要】

GB用ソフト
「メトロイド2 Return of SAMUS」

「メトロイド2 Return of SAMUS」は、1991年に任天堂から発売されたGB用ソフトである。正確には1991年に北米で発売されて、遅れて1992年に日本でも発売された。今では日本よりも海外人気の方が高い本シリーズだが、今作辺りからその片鱗が見えていたのかもしれない。ソニックやドラクエとかもそうだが、お国柄で人気が左右するこの現象は何なんだろう。同じ人間じゃないか。なのに、ここまで差が開くゲームがあるのは何故なんだ。しかも、1個とかじゃなくて、複数も。キャラデザ?雰囲気?それだったらドラクエなんかもっと流行っていいだろうしなぁ…うーむ、分からん。

以前クリアして感想を残した「ゼルダの伝説」のようにシリーズとして長く愛されている任天堂のゲームは、大抵インタビューがネットにアーカイブとして残っている。本作も例に漏れず、インタビューが残っているはず。
・・・無い。えぇ… 一応本作のリメイクである「メトロイド サムスリターンズ」のインタビューはあったのだが、開発チームがまるっきり違うとのことで、あまり参考にはならなかった。

一応公式ホームページのリンクを載せておく。

さて、本作の紹介に入る。本作はディスクシステムで人気を博した「メトロイド」の待望の2作目だ。ゲームボーイで。正直、ハードが弱いGBで正当な続編として出されると違和感がすごいのだが、公式が続編だと出したんだから仕方ない。開発ディレクターも初代とは異なっている。メトロイドシリーズでお馴染みの坂本賀勇氏は本作の開発に一切携わっていない。マジ?

ここでストーリーを紹介しよう。

コスモ歴2000年代、銀河では惑星間の交流が盛んに行われ、かつてない繁栄の時代を迎えていた。 多くの惑星から代表者を集め、「銀河連邦」を設立し、銀河の平和につとめていた。 しかし、銀河にはまだ多くの未知の惑星が残されており、様々な事件も起きていた。そのひとつに宇宙戦士 サムス アランの活躍により解決された重大な事件があった。

20X5年ー 銀河連邦の調査船により惑星SR388で未知の生物が発見された。 それを採取した調査船は急遽、銀河連邦へ帰還の途についた、そのとき… 宇宙海賊の奇襲にあいその生物が奪われてしまったのだ。彼らはその生物を使い、銀河を征服しようと企てた。 その生物の名を「メトロイド」という。

「メトロイド」とは一種の浮遊生命体であり、β線を照射するだけで増殖し、他の生物にとり付いてそのエネルギーを全て吸いつくす能力を持った、非常に危険な生物である。 サムスは銀河連邦の依頼により、宇宙海賊の要塞惑星ゼーベスに単身乗り込んだ。苦闘の末メトロイドを倒したサムスは、さらに要塞の中心であるマザーブレインをも破壊、その野望を打ち砕いたのだ。

この事件を重く見た銀河連邦は、再び調査船をSR388へ向かわせた。前回の調査で発見されていないメトロイドが存在しているかも知れないからだ。

そして数日後、緊急連絡が入った。 なんとSR388の地底を調べに向かった調査隊が失踪したというのだ。さらに救助に向かった部隊までもが…… 銀河連邦は、ただちに連邦警察の武装兵士から成る特殊部隊をSR388へ派遣し、地底に送り込んだ。しかし彼らもまた、わずかな資料を送ってきただけで消息を絶ってしまった。

銀河連邦は数少ない調査データを調べていくうちに、ついにメトロイドの存在を確認した。メトロイドはSR388の地下深くに潜んで、活動を続けているというのである。 この噂は、またたくまに広がり、再びメトロイドの恐怖が銀河全体をつつみ込んだ。

銀河連邦は緊急最高会議を開き、結論を急いだ。 出席した全員の考えはひとつ……。それは、サムス アランによるメトロイド絶滅指令だった。

SR388の地下世界は、ドーム状の空間が何層にも複雑に重なりあった構造をしており、いくつかは地上にもつながっていた。それは、かつて栄えた文明の遺跡のようでもあった。またそこにはSR388に生息するあらゆる生物がすみついていたのだ。

サムスは銀河連邦からの指令を受け、惑星SR388へと向かった。

サムスとメトロイドの対決が、再び始まろうとしている。 銀河がメトロイドの恐怖からのがれるために……。

説明書より引用

前作のエンディング直後から物語は始まっており、今作のエンディングも次回作である「スーパーメトロイド」のストーリーに直接繋がっている。本シリーズは設定が無駄に緻密になっており、世界観やストーリーに魅了されたファンも多くいる。任天堂らしくない重厚な世界観を楽しめる1面もあるのが本シリーズの強みとも言えるだろう。アクションゲームには、ストーリーとか世界観とかはどうでもいいぜ!みたいな人でもメトロイドは、筋を追うぐらいはしないと"メトロイド"の魅力に気づけない・・・とか。適当。私は正直どうでもいい派。ゲーム内では一切説明とか無いし。

本作は横スクロールアクションゲーム。しかし、マリオやカービィとは一線を画すのは、広大なフィールドである。横スクメトロイドシリーズは一貫してこの「探索型アクションゲーム」の体を取っており、このジャンルの草分け的存在だ。フィールドには、強化アイテムが各種存在しており、それらのアイテムを取りながらフィールドのどこかにいる各種のボスを倒していく、というのがゲームの基本的な流れとなっている。

プレイ画面

しかし、メトロイド2はシリーズの中でも少し特殊なマップ。フィールドのあちらこちらにマグマ(酸?)があり、触れるとダメージを受ける。なのだが、メトロイドを一定数倒すと、そのマグマの一部が無くなり、新たな場所に行けるようになる。なので、最初から好きな場所に行ける訳ではなく、まずはここを攻略してね、とある程度の道筋が示されているのだ。フュージョンと同じような感じだな。

今作の目的はメトロイドを39体倒すこと。何でこんな微妙な数字なのだろうか。まぁいいや。今回は只管メトロイドを倒すことのみがこのゲームの全てである。前作にいたリドリーのような宇宙海賊なんかは出てこない。マップにはザコ敵とメトロイドしか存在しないのだ。正直、前作と比べてスケールダウンしてるよな。アクション面はパワーアップしているのが分かるが、やってることはめちゃくちゃ地味だ。特殊な環境に身を置いたことで突然変異を起こしたメトロイド四天王!みたいなのも無いんだぜ。ただただ中ボスの位置にいるメトロイドを狩ることに従事するだけだ。一応、進むにつれて形態が変化したメトロイドも存在するが、結局は倒し方は一緒だし、口から火を吹くぐらいの違いしかないからやっぱり地味である。

右にいるのがαメトロイド

あと、メトロイドシリーズで欠かせないのが、パワーアップアイテムの存在である。初代をまともにやっていないので、分からないが、モーフボールは最初から搭載されるようになったのは嬉しい。ボムやアイスビームは前作からの続投。モーフボール状態からジャンプができるスプリングボール、壁に張り付いて移動できるスパイダーボールなんかは今作で初めて見たな。

鳥人像がある場所に隠されている
パワーアップアイテム

他にもミサイルの数を増やすミサイルタンク、ライフの上限を増やすライフタンクもある。探索しながらこれらのアイテムを見つけることで、探索はスムーズに行えるだろう。

こんなものか。前作と比べてパワーアップしつつも迷いにくいように工夫した、って感じ。

【感想】


フュージョンと似てる、と感じて嫌な予感がした。フュージョンは個人的にあまりハマらなかったからだ。ゼロミッションの方が自由に探索できたのに対し、フュージョンはこっちを探索してくれ、あっちを探索してくれ、と指示されるので、全く自由度が無い。私は探索型アクションの面白さは探索できる範囲が広がる快感だと考えている。高すぎる足場や壊せない壁、これらの障害物を別のルートを進み、パワーアップアイテムを手に入れたら戻って障害物を華麗に突破。この自由度が上がる瞬間が気持ちよくて楽しいのだ。「つぎはどんなパワーアップアイテムを手に入れるんだろう」とワクワクしながら探索を進める感覚が良かったのだ。

しかし、フュージョンは違った。どんなにパワーアップしていようとも、司令官が「あちらに向かえ」という指示の通りに動かねばならない。障害物が出てくるのもパワーアップした後だった。わざとらしすぎる。進めないストレスがあるからこそ、パワーアップが光るのにこれでは存在意義が分からない。本末転倒じゃないか。
本作でも、フュージョンと似たような方式を採用しており、それが要因となって探索は楽しめずに終わった。そのエリアのメトロイドを全滅させれば、次に進めることが出来るので、パワーアップしても喜びは激減。だって、無くても進めるんやもん。わざとらしく「こっちに進んでね〜」と誘導させられているのが、本当に退屈だった。いや、他の探索アクションもそうなんだけどね、もっと上手く手のひらで転がせよ、っていう話。

探索を楽しめない、というのが早々に分かった上でさらにのしかかった悲劇はマップの広さである。広い。広すぎる。初代のリメイクであるゼロミッションとほぼ変わらないぐらいの広さだった。しかも、ゼロミッションと違って、エリア分けされてない所かマップのグラフィックは最初から最後まで殆ど変わらないのだ。だから、行けども行けども景色は変わらない。見た目における刺激が無いままゲームを進めていかなければならない。
しかも、これに追い討ちをかけたのは、「マップ機能」が存在しないことだ。これヤバない!?ありえないでしょ。初代が発売されたのは86年とまだまだファミコン初期。この時は無くても、しょうがないかと割り切れるが91年発売の本作ではそんな甘えは許さない。絶対迷子になるって。従って、今まで行ったことのある場所が記録されることも無く、メトロイドを倒した場所も分からず、自分の位置さえ分からないまま探索を進める…しんどいよ。

ただ、これに関しては多少覚悟はしていた。今までも糞を提示されたことは何回もあったが、今回はそれの対抗策を持ってきたんだ。それが「Excel」である。そう、冒頭で述べた通りマップを自ら作るのだ。初代ゼルダの時に体験して、案外抵抗なくマップを自作できたので、今回でも自分でマップを作ろうとした。よっしゃ!行くぜ!!

・・・・・無理。無理でした。ハハハ…理由はゼルダと違ってマップが複雑すぎるからだ。ゼルダとExcelの相性は凄く良かった。マス目状に区切られたマップで構成されており、上下左右全て同じ大きさのマスで構成されている。しかし、メトロイドは違う。長い通路もあれば天井がない広い部屋もある。その大きさの感覚が分からないまま地図を描く。そうなると、勿論、今まで描いたマップ同士の整合性がつかなくなる。何も見ずにマップを自作するとなると、それはもう途方もない時間を要する作業になるだろう。

私はそっとExcelを閉じた。

無駄な抵抗に終わった
Excelでのマップ作り

このマップ機能があるだけで私は本作をもう少し高く評価したい。面倒さがすごいだけで探索自体の密度は高いから。つまり、探索しろ!ただし、一切楽はさせませ〜ん。って言ってるこのゲームは意地悪で無茶苦茶だということだ。技術的な問題かと最初は思ったが、本作が発売された次の年の「ゼルダの伝説 夢をみる島」では普通にマップが搭載されていた。メトロイドにもつけてくれよ。はぁ…

もう1つムカついた点。それはミサイルである。サムスは攻撃する時にレーザーとミサイルを使い分けることができる。基本的にザコと戦う時はレーザー、特殊なドアやメトロイドと戦う時はミサイル、といった具合だ。そのミサイルなんだが、弾が有限なのだ。弾が無くなったら、ザコ敵のドロップアイテムか回復できるスポットがあるので、そこに行くしかない。しかし、ドロップアイテムだと数個しか回復できない上に確実にドロップする訳では無い。回復出来るスポットも全体で3〜4つぐらいしかない。ミサイルを使う時は殆どメトロイドと戦う時しか無いんだが、問題はメトロイドを倒す為に必要なミサイルの数だ。足りない足りない。1番弱いαメトロイドは5発で倒せるのだが、終盤のΩメトロイドは倒すのに何と40発のミサイルも要する。いや、硬すぎだって。
もし、戦ってる時にミサイルの弾が無くなったらその時点で詰みである。その部屋を抜けてミサイルを回復する必要があるのだ。さらに、ミサイルを持てる数も決まっており、初期段階では30発しか持てない。持てる数を増やすには、隠しアイテムであるミサイルタンクを探す必要があるのだが、これも簡単に見つかるような場所に置いていないので、結局は探索をしなければならないのだ。いやーしんどいッスよ。マジで。

この隠しアイテムを見つけるには、文字通りフィールドを隅々まで探す必要がある。前に紹介したゼルダには"怪しい壁には爆弾''、"怪しい木には松明で火をつける"といったゼルダ特有の仕掛けがあることを念頭に入れてプレイする「ゼルダ脳」が必要であったが、メトロイドも「メトロイド脳」なるものが必要である。一番オーソドックスな仕掛けは"通り抜けれる壁"である。特に今作では異常な程多い仕掛けだった。しかも普通に探索してるだけだと分かりにくい場所に。だから、隅々まで探す必要がある。スパイダーボールで壁に張り付き、グルーっと1周する。何も無い。次。・・・やってられるかぁ!何かレーダーみたいなので見つけられるようにしたらどうですか?ダメ?チッ…

話をミサイルに戻すが、このゲームをクリアするにあたって、ミサイルの数を増やすことは最優先事項であろう。戦っている最中に、ミサイルが無くなればその場を退くことを余儀なくされる。狭い場所ならそれも許されない。確約された死。これほど恐ろしいことは無いだろう。だから、ミサイルが山ほど持てることに越したことは無いのだ。回復する手段もほぼ限られてるんだし。

ここで、ミサイルを巡って私に起きた悲劇を紹介しよう。

私は残り数体のメトロイドを倒す為にフィールドのかなり下の所まで進めていた。残るメトロイドはΩメトロイドが3体程。最強クラスのメトロイドと3体も対峙するとは露知らず、私は奥へ奥へと進んで行った。その時、Ωメトロイドの1匹が現れた。何とかミサイルを当てて応戦しようとするも敵が素早くて当たらない。

そして、起きた。悲劇。

弾が切れた。

もう少しで倒せそうな気がしたが、どうしようも無いので、一時退散。これはミサイルを回復する必要があると思ったのと同時に、今のミサイルの弾だと足りないなと思った。

急いで上層の方に戻ってミサイルタンクを探す。上へ上へと今来た道へと戻った。そして、隈なく探しまくってミサイルタンクを見つけ出し、ミサイルも満タンに回復した。よし、戻ろう。

・・・あれ、ここどこ?

どこ?

私は迷子になってしまった。見渡す限り同じようなマップ。似たような構成の道。私は自分がどこにいるのか、ここはどこなのかを一切見失ってしまったのだ。

え、えぇ〜?どこ、ここ?

彷徨う。只管彷徨う。しかし、もがけばもがくほど私は混乱していった。

ここは行き止まりで、こっちから来たから、一旦戻って…あ、ここも行き止まりか。あれ、本当ここどこ!?

初めてだよ。ゲームでこんなに迷子になったの。マップがあればなぁ!ミサイルを回復する場所がいっぱい置いてあればなぁ!・・・はぁ、不親切だよなぁこのゲーム。ファミコンとかだったらまだ許せるんだけど、ゲームボーイって…1991年って…

しょうがないので、攻略サイトのマップを見る。すると、難なくΩメトロイドの場所まで戻ってこれた。完全敗北。マップも作れないしマップも自力で覚えられませんでした。私はここで自分のゲームセンスの無さを痛感したのだった。

そして、ラスボス。ラスボスは強かった。コイツもミサイルが何十発と必要な上に倒し方が分かりにくいので、攻略サイトを参考にしても難しかった。ラスボスの体内に入り込むって、そんなの分からんかったわ。いや、普通に分かりそうだったんだけどさ、もうこの時点でこのゲームに対しての憎悪が凄かったんだ。自分、良くレトロゲームやってられますなぁ!そうッスね。

そして、エンディング。最後にはシリーズ恒例のクリア時間がバーンと貼られる訳だが、見たくなかった。

エンディング後のリザルト

7:09!

遅っ!

最後の方、攻略見てこれなん?はぁ…アクションゲームは私の十八番のはずなんだけどなぁ…

難易度に関してはそこまで難しくない。ゲームオーバーも5回ぐらいだった。ここまで時間がかかったのは、やはりアリの巣のような複雑なマップだからだろう。迷いに迷った挙句、このような結果になってしまった。

グラフィック、というか画面全体について。グラフィックはデフォルメに逃げておらず、細かくリアルに描かれたものであった。しかし、ゲームボーイというハードでやっちゃっているので、ドットが潰れて分かりにくい。ただ、これは次回作以降で解消されており、メトロイドのダークな世界観を壊さないようにしているのが分かるので好印象だ。ゼルダみたいにデフォルメするよりもこちらの方が良い。
あと、ゲームボーイだから仕方ないが、ステージとキャラの大きさが合っていない。マリオランド2でも思ったが、キャラが大きいのに、ステージが凄く狭い。なので、進むと画面の端から現れる敵とぶつかってダメージ、みたいなのが頻発する。言葉で説明しにくいが、本当狭く感じるんだよ。

音楽。これはメトロイド2でしか表現出来ない音であった。シンプルな環境音のみ。これが本作の不気味な世界観にピッタリ合って怖い。メトロイドと対峙すると、BGMが変わるのだが、そこのギャップがすごくて、いつ現れるか分からない恐怖を常に感じるほどであった。素晴らしい。

イベント。無し。ひたすら淡白であった。ベビーメトロイドとのイベントぐらいあっても良かったのでは?エンディングでも登場しないからプレイヤーは何が何だかさっぱり分からない。まぁ、次回作だとその辺もはっきりするんだろうが。モヤモヤして終わりというのは…うーん。

・・・ふぅ。やっと終わった。7時間しか経っていないが、凄く濃密な時間であった。悪い意味で。私はこのシリーズには何故か恵まれない。本シリーズにインスパイアされたゲームは大好きなのに。クリアして一番最初に発した言葉は「面白くなかったなぁ。」だった。面白いゲームを見つけるというのは中々難しいものである。自分だけか?はぁ…

・・・

・・・・・

悔しいなぁ・・・

・・・・・

もう1回やるか。

これが本当に分からないのだが、「面白くないなぁ」といった15分後には、先程のデータを消して最初からメトロイド2を始めたんだ。よほど悔しかったんだと思う。今度は最初から攻略を見てもOKということにしてガンガン攻略サイトを見た。もう一度挑戦だ。

攻略サイトを見ながら只管最速で攻略する為のルートを構築していく。隠しアイテムも全て取る。もう怖いもの無しだ。強敵だったΩメトロイドも動画を参考にしながら倒し方を身につけてノーダメで倒せるようになった。少しづつメトロイド2攻略のパターンを練っていった。

そして、2回目のエンディング。クリア時間は1:38だった。

た、楽しい…!

只管パターンを組んで実行する。アクションゲームの基礎となる楽しみ方をなぜか本作で実行した。昔ロックマンや魔界村で行った時のように、なぜかこの面白くもないゲームが私に火をつけたのだ。次の日も起きたら締切間近の卒論を放っぽりだしてメトロイド2。そしてクリア。1:31。友達に私の家で卒論をやろう、と提案して休憩時間にメトロイド2。そしてクリア。1:27。これは異常だったと思う。友達に「お前ヤバいって」って言われちゃったよ。取り憑かれてたな。

恐らく20回くらい周回して私は完全にメトロイド2を攻略した。マップを細部まで覚えて、どの場所であってもその場所がどこなのかをピンポイントで当てるぐらいには覚えた。私の現時点での最速タイムが

頑張って出した最速タイム

結構早いっしょ?カッスカスになるまでやったんですよ。魔界村以来かな?こんなやったの。

【まとめ】


今作ははっきり言って不親切な上にフュージョンやゼロミッションを超えた面白さは無かった。しかし、今作が土壌となって次回作の「スーパーメトロイド」に繋がったなら多少は感謝すべきなのかもしれない。私はまだやっていないが、いずれ必ずやるつもりだ。本当にこのシリーズとはすれ違いが続いているが、探索アクションの最高峰と呼ばれる次回作でその汚名を返上してもらえたら私も本望である。俺はいつでも待ってるぜ… いや、もっと素直にゲームやれよ。そうですよね〜 好きなはずなのにどこか離れようとしてる、本当にゲーム好きなのか分からなくなってる今日この頃ナリ。





(このゲームは、ニンテンドースイッチのニンテンドースイッチオンラインに加入し、「ゲームボーイ Nintendo Switch」をダウンロードすると無料で遊べる。気になった方は是非遊んでみて欲しい。)


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