【まんまみーまMBTI心理機能定義書】の前書き

はじめに

MBTIの実用的運用を見据えて語る上で、曖昧な表現のみを使用していくことに限界を感じたので、改めて私がMBTIを考える際の感覚を言語化し、心理機能について明確な定義書を作りました。

既存のMBTI心理機能とは一度距離を置き、論理的に一から見直して作ったため、巷に流れている心理機能とは幾分か解釈が異なる場合があります。


目標

目標:日常の社会現象を読み解くためのツールとして活用できること

説明の完全性を目指すのではなく、社会について論理的に物事を思考する上での、効率的なフレームワークとしての運用を目標とします。

完全性とは、
・個人の共有不可能な領域によってのみ完結する
・横着なパターン化で粗を出さず、個別に一歩一歩丁寧な思考を重ねる先に担保される
という特徴があると考えるため、

本定義に、私含め読者の方々が適宜必要な修正を加えて利用されることを想定してます。


ルール

①何よりも哲学性を優先する
→上でも書きましたが、利用する人個人の中に矛盾が生まれなければそれでいいと思ってるので、何よりも個人が考えることに寄り添った設計であることを目指します。例えば具体的には、考えるための材料が複数あることによるメリットよりも、定義が不明瞭で複数解釈あることによる思考の流れの阻害というデメリットの方が大きいと私は考えます。そのため、定義はシンプルに、その代わり思考回路を丁寧かつ複数用意することで読者が自分で考える際の補助となる設計を目指します。

②一心理機能につき意味は一つだけ
→一般に普及する心理機能は、一心理機能につき複数の意味を持たせているため、各心理機能で定義が重複することがあります。①で述べたように、それでは考える際に迷いを生むので、私の設計では各機能が意味する内容は一つに限定します。補足程度にコアとなる定義の派生形定義を矛盾の無い範囲で記載しますが、あくまでも一心理機能につき一定義とします。

③ある心理機能の真逆に位置する心理機能についてはそれぞれの対比と統合によって矛盾を防ぐ
→MBTIには元々、逆となる心理機能が存在する設計です。しかし、それは単なる逆という一方通行の関係にあるのかという疑問が残るため、逆ではなくとして設計します。例えば、Aさんが合理性を追求して自分の利益を得た結果、それは本当にAさんのみ利益になるのか。現実を眺めればそうはなってないはずです。それを無視すると必ずどこかで論理が破綻すると思われるので、ゼロサムゲームのように、1か100かではなく、合計で100の内どちらにどの程度数字が偏っているのか、その結果反対される心理機能の定義がどのように出力されるのかにフォーカスした設計を目指します。

④各タイプ論構築については、理論よりもデータを優先する
→本記事は心理機能定義についてのものですが、ゆくゆくは本定義書を基に、各MBTIタイプ論を再設計するため、ここでも触れておきます。
まず、MBTIのルーツとなる理論自体、今から何十年も前に作られたものです。それも純粋哲学によって作られた理論ではないので、臨床に依存しています。つまり、当時生きていた人を基に理論を作り上げているため、時代によって社会構造が変化した現代において適用すると矛盾の出る内容があると考えます。社会によって人の心に変化が起きるのは当然であるため、ある時代では特定の個人にしか適用されなかった心理状況が、現代では万人共通の常識的心理状況になり得るからです。そのため、現在既にあるタイプ論には敬意を払いつつも、データ(現実に生きている各タイプと思わしき人)があまりにも理論と乖離する場合は、都度理由を添えて修正する設計とします。


非言語のすゝめ(方針)

Te-Fi、Fe-Tiという言語性のある心理機能に対し、Se-Ni、Ne-Siは非言性を持った心理機能です。

言語性とは、悟性で説明がつくこと、つまり論理を介してそのものへの説明がつくものです。非言語性とはその逆、論理でそれそのものへの認識が難しいものです。補足すると、言語性とはすべて論理から生まれるため、論理で説明可能であるのに対し、非言語性とは論理によってのみ生まれるのではなく、それ自体の出所が別にあるため、論理を介しての説明を試みると概念包含性を保てず、微妙にニュアンスのズレたものを説明してしまいます。


ここに対してどう手を打つかですが、以下方針を取ります。
・ルール④を活用し説明を試みる(対比・統合)

説明不可能であっても、ルール④を採用すればそれらしい領域まで仕上げることは可能と考えます。そもそも非言語が説明不可能であるのは、「割り切りができない=割り切って捨てた概念を含まなければ矛盾する」からであるため、それは同時に、出来る限り非言語性が持つ割り切りの難しさ(二律背反性)を担保したまま、それぞれの心理機能が独立した関数ではなく、相互に影響し合うエコシステムのような設計の必要性を意味します。

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