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10~12月度 まん太郎's J1ベストイレブン

2023年J1リーグが閉幕してしまいました。
ヴィッセル神戸の初優勝で幕を閉じた激闘の終盤戦ですが、ACLやインターナショナルマッチウィークの兼ね合いで3か月に渡って5試合が行われたので、一気に3ヵ月まとめて選出したいと思います。



GK 小島亨介(アルビレックス新潟)

こうもビッグセーブを連発するゴールキーパーも珍しい。5試合で1失点という驚異の数字もさることながら、記憶に残る”反応”でJリーグファンに魅せてくれた。特に第33節横浜FM戦は、ほとんど1人で”優勝を阻止した”ような活躍だった。日本代表選出も納得のパフォーマンス。

DF エドゥアルド(横浜F・マリノス)

惜しくも優勝を逃した横浜F・マリノスだったが、終盤はその安定した守備が光った。中でもエドゥアルドは、怪我を抱えた選手が多い事情で角田、實藤とセンターバックの相棒が替わりながらも、強気のライン設定とスペースへの対応で最終ラインをしっかりと統率した。一発でシュートまで繋げるロングボールも高品質で、間違いなく終盤戦のベストディフェンダー。

DF 山川哲史(ヴィッセル神戸)

目立たず焦らず最後方に陣取る山川が緊迫の終盤戦に落ち着きをもたらしていた。シンプルだが時には激しく体を張り、90分間黙々と相手の攻撃を跳ね返し続ける姿はセンターバックの鑑。クリーンでクールな守備対応で警告も1度のみ。優勝を決めた第33節名古屋戦では、ユンカーのシュートをゴールライン際で掻き出し、スタジアムを沸かせた。

DF 酒井高徳(ヴィッセル神戸)

チームの絶対的中心だったキャプテン山口蛍が第31節湘南戦から離脱。そこで指揮官が選択したのは酒井のボランチ起用だった。最大の山場となった第32節浦和戦では持ち前のハードワークを中央エリアでも発揮し勝利に貢献。続く第33節名古屋戦でも井出と共に中央を広くカバーし、見事ホームでの優勝を決めた。チームの崩壊を防いだ影のMVPは彼だ。

MF 井出遥也(ヴィッセル神戸)

第30節鹿島戦では1ゴール1アシスト、優勝を決めた第33節名古屋戦では先制点と難敵を相手に大仕事を決めて、優勝に導く大活躍。得点だけではなく、本来の持ち味は”守備的インサイドハーフ”のような役回り。サボる事なくプレスバックしボールホルダーに喰らいつくプレースタイルは相手にとってストレスでしかない存在だった。彼を補強したシーズン前の判断が、クライマックスに花開いた。

MF 橘田健人(川崎フロンターレ)

数年ぶりにリーグタイトル争いに絡めなかった川崎だが、リーグ終盤で来季に繋がる強い姿を見せてくれた。代わる代わる得点を挙げるアタッカー陣に目が行きがちだが、アンカーとインサイドハーフどちらで出場しても高いクオリティで特徴を出せる橘田の存在が大きかった。持ち前の粘り強い守備だけではなく、第31節柏戦では数的不利の状況から貴重な同点ゴールを奪った。彼がキャプテンとして天皇杯を掲げる瞬間を期待したい。

MF 満田誠(サンフレッチェ広島)

ラスト6戦無敗で昨年同様3位まで順位を上げたサンフレッチェ広島。本来の中盤の支配力を取り戻した大きな要因は、復帰した満田のプレー強度だ。大怪我からの復帰を感じさせない球際の激しさで、チームに推進力をもたらしながら、自らもしっかりと2得点。怪我に苦しんだシーズンだったが復帰後のプレーは『国内トップクラスのアタッカー』だと再証明するに事足りないものだった。

MF マテウス・サヴィオ(柏レイソル)

粘り強く勝ち点を拾って残留を決めた柏レイソルだが、チームの攻撃を一手に担う彼の存在無しではその残留は成し得なかっただろう。直線的で、速く、そして正確なそのゲームメイクとフィニッシュワークで第31節~第33節の全ての得点に絡む大活躍。あっという間にトップスピードに乗るドリブルはリーグ屈指。2トップを鮮やかに指揮する背中に『10』が輝いていた。

FW 大橋祐紀(湘南ベルマーレ)

残留のかかったこの最終局面、5試合で4得点と爆発しクラブの救世主となった。第31節神戸戦、第32節名古屋戦ではチームの得点の全てを挙げ、残留を決定付ける貴重な勝ち点を上位陣からもぎ取ってみせた。苦しい状況だからこそ、ボックス内のハンターが覚醒したのかもしれない。来季は上位ステージでその決定力を発揮して欲しい。

FW エウベル(横浜F・マリノス)

ラスト5試合で2得点3アシストと大車輪の活躍。彼のゴールに真っすぐ向かっていくドリブル、圧倒的なスピードでの裏抜けは、確実に相手守備網にトラブルを巻き起こす。夏のフレンドリーマッチで、あの名将グアルディオラからも称賛の声を得た、Jリーグ最強のウイングがその局面打開力を爆発させたことで第30節~第32節に完勝。強いマリノスの姿で終盤戦を盛り上げた。

FW 大迫勇也(ヴィッセル神戸)

正念場となった第32節浦和戦、第33節名古屋戦で全得点に絡む大立ち回り。名古屋戦では技ありの2アシストで、FWとしての引き出しの多さを魅せた。そして何といっても第32節浦和戦アディショナルタイムの決勝ゴール。オフサイドではないかという疑惑でファンをざわつかせたが、レフェンリングも含めてフットボール。今年の大迫は『もっていた』としか言いようがない。



ラストの5試合はヴィッセル神戸、横浜F・マリノスのデッドヒットレースの様相を呈し、どちらも32節までは盤石の強さを見せました。

残留争いでは柏レイソルと湘南ベルマーレが底力を見せて残留。特に前線の点取り屋の存在感が際立っていました。横浜FCも小川航基が残っていれば…なんて想像もしてしまいますよね。

そして優勝・残留争いの陰に隠れてサンフレッチェ広島、川崎フロンターレ、アルビレックス新潟が強かった。元々チーム力の高い3チームですから来季に期待です。

2017年から横浜FMと川崎だけで優勝を争っていた6年間を経て、ヴィッセル神戸という新チャンピオンが生まれました。フットボールのスタイルを含め、今年が潮目の変わるきっかけの年となるかもしれません。

来年はどんなチャンピオンが生まれるのか。

もう既に開幕が待ち遠しいです。

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