泣きながらご飯を食べていたあの時のわたしへ

この世の終わりかなというくらい
泣いたことはありますか?

私はあります

それは父が亡くなった日のことです

大学を卒業したばかり
二十歳そこそこの私は
社会人1年目

余命宣告を受けてから
たった3週間で天国へ旅立った父

治療法はないのか
本当になす術はないのか
限られた時間の中駆けずり回った

主治医の見立ては大きく外れ
たった3週間で
あの世へ旅立った

“父ともう二度と会話が出来ない”
という事実が受け止められなかった

泣きすぎて頭が勝ち割れるんじゃないか
という程泣いた

嗚咽を出して泣いた

ワンワン泣いた

それでも涙は枯れなかった

それでもお腹は減った

泣くことでエネルギーを使うのだろう

味なんてかんじられないけど
何かの塊を口にしていた気がする

今でも私の脳裏には
父の声がはっきりと記憶されている

目を瞑れば
病気で苦しむ父ではなく
おちゃらけた明るい笑顔が
瞼に浮かぶ

街中で似たような背格好の人が
いれば、“あれっ?”と振り返ってしまう

父の死後から今年で8年

父は生前“悲しみは時が解決してくれる”
と言っていた

たしかにその後経験した
大失恋の痛み悲しみは父の言う通り
いつの間にか時が解決してくれた

でも、父のことを思い出すと
ふと泣ける時がある

これは父が与えてくれたのは
“本当の愛情”だった証拠だと思う

当時の私へ
今は絶望感に苛まれていて
涙が止まらないよね

今でも年に一、二度泣けることはありますから。泣くのは正常なことです。
でも、それは悲しい涙ではないです。
あなたが沢山愛情を貰った証の涙です。

この“愛”があるから
わたしは今日も明日も生きていけるのですよ

もしいま昔の私のように
深い真っ暗闇のトンネルの中に
いる人がいたとしたら

その人達がわんわん泣けるような
安心して泣いていいんだって
思える言葉を届けたい

大丈夫、沢山泣いたら
落ちきったらまた前をみるだけよ

道は続いているのです

今日くらい湯船に使ってね

おやすみなさい

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