スローマン

1991 / 東京 / エンタメ全般が好き

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最近の記事

nikki(21.05.09)

無職になってからしばらく経過した。 生活はかなり安定している。 ここ数日は朝5:30に起床して、読書をしている。批評家の東浩紀氏の誕生日が今日らしいが、『ゆるく考える』も『動物化するポストモダン』も(やっと)読み切れた。 東氏の文章は変にカマトト打ってないところが大変読みやすい。自分が思わずスノッブになってしまいそうな考え方を、しっかりと本筋に戻してくれる。時代に求められるテキストというのはこういうのを言うのだろうな。 しかし同時に、こんなに良い本なのにぜんぜん周囲の

    • 1日9時間は眠りたい

      緊急事態宣言が解けて3日目の今日、2021年3月24日(水)。 いまだコロナ禍の真っ只中にある東京。上野公園は一面がピンク色に染まり、行き交う人々の目を楽しませる。老夫婦やカップル、学生の集団が目に付く。 そうだよなあ。春って仲間と連れ立っていたい季節だったよなあ。 群衆の中、キラキラに輝くお日様の下にいながら、どこか夢のなかにいるようでもあるような、不思議な感覚を引き連れて歩いていた。 春眠暁を覚えず。 ここ数日は夕方になるともう眠気に襲われる。 開いている本を

      • 毎日薄れる記憶たち。

        更新を控えてしまっていた。 書くことが無いからだ。 否 書くと色々なものが、俺の身体というこの容器からはみ出していってしまいそうだからだ。 物語の登場人物たちが羨ましい時がある。 彼ら彼女らは、すでに書き記されており、普遍な記録であるから。 アイデンティティの喪失には直面しない。 前のページで「Aさんの姉」だった女が、次のページで突然「コオロギの群れ」に生成変化はしない。 それが物語に登場するということであり、その場所での理だ。 脳に直接働きかける薬物を用い

        • それが「甘え」であったとて。

          鬱々とした思考が巡り、ループして抜け出せない時がある。 今みたいに。 大袈裟な話ではなく、悶々として少ししんどい気持ちがある時があるのだ。 久しぶりに開いたSNSで、学生時代の友人や先輩らのキラキラとした活躍を見て劣等感を抱いたりだとか、 何気ないLINEの文面が胸に刺さったまま抜けなかったりだとか、 理由は幾らでもでっち上げられる。 長年、そんな自動思考にまとわりつかれて生きてきたので、自分の扱い方は理解している。 単純にこれは“甘え”の問題だなと、最近になっ

        nikki(21.05.09)

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        • みた夢
          2本
        • 観た映画
          4本
        • 読んだ本
          1本

        記事

          散歩のとき何か聴きたくなって

          外を歩くときはいつも芸人ラジオや音楽を聴いてしまう人だった。Bluetoothのイヤホンの充電は常に青くしておき、長時間聴き続けるのが常だった。 しかし、この高度な情報化社会に於いて、あえて音楽もニュースも聴かずに過ごすというのは意識的に取るべき選択肢かと思う。 pha氏の『しないことリスト』という本が売れたことがあったが、人生を豊かにする為にはやる事もやらない事も同じレベルで大切だ。 という事で昨日は久しぶりに、夜中皆が寝静まった頃にコンビニに行く時、イヤホンを持たず

          散歩のとき何か聴きたくなって

          腹が減るそれだけで。

          0時を回った辺りから、空腹で仕方がなかった。 休職しているのに。何にも腹を使う事なんかしてないのに。人間とは不思議なものだ。 いくら俺が幼児体型のベビィフェイスだったとて、胎児の様にこのまま丸まって眠るのは惜しい気がしてきた。 ここは一つ、わざと更に腹を空かせて、コンビニにでも行くように自分を仕向けるしかない。 そして手に取ったのがコチラ。 もってこいの作品だろう。 「たしかコンビニで買いすぎてテーブルがいっぱいになる話があったはず…」と思いながら読み進めたが、や

          腹が減るそれだけで。

          笑顔の魔法(プログラミング)を教えて

          自分はつくづく怠惰な人間だと思う。 のそのそと生きているだけで、正直十分満たされているし、人に評価されるために努力しようという動機は他人より弱いと思っている。 アートや演劇、三島由紀夫の筋肉など目的のないもの、意味のないものに強く惹かれる一方で、サラリーマン的思想にどうしても馴染めない自分がいる。 曰く、効率化の名の下に業務改善をしていくとか何とか、その手のコンサル的思考を忌避する傾向にある。KPIっていうのは…ロシアのスパイですか…? そこで、今後の人生でとるべき戦

          笑顔の魔法(プログラミング)を教えて

          ファースト&スロウなブギにしてくれ

          自分の今までの価値観が一変するような経験があるだろうか。 「もしかして今まで教わったこと、考えていたことは全部嘘っぱちなんじゃないか?」だなんて想像する経験が。 自分にも何度か覚えがあることだ。 そして、そうして見つけた新しいもののほうに、人間は価値を見出してしまうという面はないだろうか。新しい麻の袋に詰め込んだ知識をしっかりと抱え込んでしまう。 元々の考えも決しておかしいものではなかったはずだ。それを手にやってこれていたのだから。だけど人は新しい知識に、それも不安を

          ファースト&スロウなブギにしてくれ

          増えていくヒヨコの夢診断

          特に必要のない夜更かしをして、朝方5時にやっと眠りについた。 昼前に起きたので、腹は減っていないがとりあえず昼食にキーマカレーを鍋にかけて温める。レトルトなので味は今一つだが、とりあえず満たされる。少しコーヒーを飲んだ。 いま一つシャキッとしなかったので、再度ベッド・イン。一昨日が睡眠不足なのにイヤに調子が良く、その分のツケが早くも回ってきたかなと思う。 微睡の中で夢を見た。自宅を訪問してくる友人らがなぜか一様に小さい”ヒヨコ”の人形を持ってきて、一つずつそれが増えてい

          増えていくヒヨコの夢診断

          高台にある雑木林のちかく(日記の欠片)

          昼に起床。 是枝監督の『真実』がアマプラに来ていたので起き抜けに鑑賞する。 https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B088G1NVQH/ref=atv_dp_share_cu_r これは有り体に行って、かなりの傑作だと思うけれど、正当な評価を受けていないように思える。例えば監督の死後に再評価する流れになることもあるのだろうか。わからないけど。 その後、とある用事があって、山の上にある雑木林の近くにいってきた。 そこに行くの

          高台にある雑木林のちかく(日記の欠片)

          ”アンビエント”になれない日

          地元の図書館で軽作業に当たろうと、軽めの昼食をとってすぐに家を出た。 陽は高く、道中でお気に入りのセーターが汗ばんでしまっていることを気にしながら、入館。人出は予想よりあったが、運良く2階にある席を確保できた。 吹き抜けの館内を見下ろすと、主に定年後の男性の来館者が多く、稀に子連れのお母さんや、僕のように調べ物か勉強かをしにきた若い男性も混じっている。 今日はExcel資料を少し更新したかったので、一息ついたらPCを開き、作業に取り掛かった。 すると、一人の初老男性が

          ”アンビエント”になれない日

          俺たちはいま何をするべきか

          「とりあえずバイトしたら良いと思うよ笑」 とあるグループLINEで先ほど俺に飛んできた言葉だ。 ちょっと面食らってしまった後で、なんでこんな面食らってるんや俺は?と思ったのでクドクドと書き連ねた。 俺たちとは。そのグループはただの仲良しメンバーで構成されていて、主に政治や経済や金融などのトピックを扱う、なんちゃって意識高いトークを繰り広げている。 そして俺が今、働いてないことも当然知っているメンバーだ。 今日の話題は働き方について。侃侃諤諤のトークの中で、相手の話の

          俺たちはいま何をするべきか

          心を病んだらいけないの、と聞けますか。

          斎藤環氏と與那覇潤氏の対談本『心を病んだらいけないの?』を読んだ。 與那覇氏自身もうつを患って退職を経験されており、一人の知識人としてと言うよりは鬱病罹患者としての言葉が読めるかと思い手に取った。 正直に書けば、章立てが大まかに現代社会の病理について、例えば働き方の問題や発達障害についてと多岐に渡っていたため一つ一つが少し薄味に感じたが、それでもヒントの多い本だろう。 やはり、鬱を抜けて生き延びた人の言葉はそれだけで味方につけておきたいものだ。 SSRIが「安全にマイ

          心を病んだらいけないの、と聞けますか。

          不安と、その先の仕事への愛と

          映画『素晴らしき映画音楽たち』を鑑賞した。 ハリウッド映画史を彩るすばらしき名曲たち 『007』『荒野の七人』『ロッキー』『E.T.』『スター・ウォーズ』『バットマン』『グラディエーター』… ハリウッド映画を彩る映画音楽の名曲の数々。大ヒットした主題歌やメインテーマ曲など、映画史に輝く幾多のメロディがどのようにして生まれたのかが、いま紐解かれる。映像からイメージされた最初のシンプルな旋律が、やがてオーケストラ演奏によるダイナミックで感動的な楽曲へと変貌を遂げていく。映画音楽

          不安と、その先の仕事への愛と

          「普通って何かね(CV・菅原文太)」[201105]

          生きていると色んな人がいる事に気づく。 と言うのは単なる決まり文句で、僕らはせいぜい自分の周囲の人間のことしかわからない。 だからその中で競い合って、マウントを取り合う。自分が勝ち抜いた人間かどうかを確かめて他人を下に見てしまう。 人間は競争しながら生きている種だから、それ自体は悪い事じゃない。たぶん。 勝手に争って、負ける人々先日、友人Aと会話している中で彼から「普通の人が出来ていることができない」という言葉が飛び出して驚いた。 というのも、Aはまずまず普通なのだ

          「普通って何かね(CV・菅原文太)」[201105]

          俺はルーティーン(猫フン掃除)でできている。[201103]

          俺たち人類はみんな、自由意志を持った生き物、のはずだった。 ところがどっこい、近年その節は覆されつつある。 俺たちは基本的に”ノリ”、日々の生活のバイオリズムによってハリボテの自由を謳歌しているにすぎない。 特に仕事をしているとよくわかるが、自由に決められることというのは予想外に少ない。概ね、昨日と同じことを、昨日と同じやり方で進める。それでなんとか食い扶持を稼ぐに終始するのが生活というものである。 あるいは家庭において、友人との関係の中で、自らは自由に選択しているは

          俺はルーティーン(猫フン掃除)でできている。[201103]