事実と真実の違いとは？

事実と真実は、日本語では同じように使われることがありますが、厳密には異なる意味を持っています。

事実とは、客観的に証明できる出来事や事柄を指します。誰が見ても同じように認識できるものであり、議論の余地はありません。例えば、「地球は丸い」という事実は、科学的に証明されている周知の事実です。

一方、真実とは、主観的な解釈や価値観に基づいた真実を指します。人によって異なる捉え方があり、客観的に証明できるとは限りません。例えば、「社会正義とは何か」という問いには、人それぞれ異なる真実が存在します。

事実と真実の主な違いを表にします。

例

• ある事件の事実は、誰が犯人なのか、どのような凶器が使われたのか、といった客観的な情報です。一方、事件の真実は、犯人の動機や被害者の心情といった、人によって異なる解釈を含みます。

• 歴史上の出来事についても、事実と真実は区別する必要があります。例えば、教科書に書かれている歴史は、客観的な事実に基づいていますが、必ずしも真実を全て反映しているわけではありません。

まとめ

事実と真実の違いは、客観性と主観性の違いと言えます。事実とは、客観的に証明できる事柄であり、真実とは、主観的な解釈を含んだ真実性です。

補足

• 日本語では、真実という言葉は事実という意味として曖昧に使われることがありますが、英語では、factとtruthは明確に区別して使われます。「fact」は客観的な「事実」を表すのに対して、「truth」は主観的な「真実」を表します。 「事実」はゆるぎない1つのものですが、「真実」は個人の解釈に依存するため必ずしも1つとは限りません。

参考文献

• 「真実」と「事実」の違いとは？報道視点で考える

• なんとなく使う｢事実と真実｣の正しい使い分け 日本人だからこそ｢無意識｣に使う日本語: https://toyokeizai.net/articles/-/330076