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ロゴに込めた思い


1)きっかけ


ロゴを現在のものにリニューアルしようとプロジェクトをスタートしたのは、ちょうどコロナウィルスが世界中に蔓延するちょっと前、2019年冬。

自社のブランディングについて相談させていただいていた方に

『ぺぱぷんたす』のようなパンフレットを作りたい!」

と私が言った一言から始まりました。


2)「さて、ぺぱぷんたす⁇」


私の周囲では「また専務がなんか変なことを言い出してる」空気が。。

『ぺぱぷんたす』とは、4歳から100歳向けの絵本です。

あるとき家事をしながら、テレビの対談番組を聞いていたところ、
その絵本のデザイナーをされている祖父江慎さんがお話をされていて、
「これだ‼」と思ったんです。



祖父江さんがおっしゃっていたのはこういうこと。

「紙って何度考えても変なんです。実際は体積があるのに、なんでこんなに薄いんだろう? 表面積はバッチリすぎでしょ。なのに丸めたら小さ~くなっちゃったりして、まるでマジックじゃない?
それに、とってもいいんですよ。なんでいいのかっていうと、破ったり、切ったり、折ったり、ねじったり、書いたり、印刷できたり、なんでもできちゃうでしょ。そして薄い紙がいっぱい集まって、背骨ができると本になっちゃうんですよ。なんてミラクルなんでしょう! (編集部注:本の綴じられている方の側面を「背」といいます)
__『ぺぱぷんたす』を読んでくれてる人、これから手に取る人へのメッセージをお願いします。
紙も本も永遠でなく変わっていく、というのも『ぺぱぷんたす』のテーマなんですよ。紙って育つんだよね。“大事にする”=“未来の役に立つかな?”って、そういう考え方じゃなくて、“今”をめいっぱい楽しむための本にしたかった。
だから消費しちゃっていいの。使い切ってそれを、記憶の中、あるいは細胞の中に蓄えて(笑)。とにかく、濃厚に“紙”に関わって遊んでもらいたいな。
遊び方も一応は書いてあったりはするけれど、どう遊んでもらってもいい。基本的に“絶対”や“正解”というのがなくて、『こうもできるかも?』という気持ちでつくっているから。やわらかい紙を破るときの感触だったり、紙そのものも味わってください。
みなさんが、どうやって『ぺぱぷんたす』を楽しんでくれるか、がとっても大事です。 一歩踏み入って、紙と仲良く、正解のない旅に出ましょう~

引用元:小学館公式 子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア kuhura
「破ってもいい本を作りたかった!」

薄い紙がいっぱい集まって、背骨ができると本になっちゃうんですよ。なんてミラクルなんでしょう!


3)そうそう!! モルツウェルを表現するのにぴったり!

そう思った瞬間、社長に話をしていました。モルツウェルを構成している私たち一人ひとりも、その経験も、薄い紙と同じかもしれない。でもそれが集まると、背骨ができる。

さらに、ぺぱぷんたすを立ち上げられた笠井直子さんは、こうもおっしゃられています。

でも、ダメ出しされても全然めげず、妥協せず、嬉々として次のプランを考え出す祖父江慎さんの「うまくいかなさ」を喜ぶ姿や、なんとかしてそのアイデアを形にしようと一緒に知恵を絞ってくれる制作部の担当者、加工所の方、製本所の方の真摯な姿に触れ、本を作るということは、単なる「本作り」ではなく、職人さんたちと一緒に作る「ものづくり」であり、「ものづくり」の醍醐味はこういうところにあるのだなと改めて思ったのでした。

引用元:小学館公式 子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア kuhura
「「表紙の仕掛け」は流通のルールとの闘い?」


4)「うまくいかなさ」を喜ぶ。

モルツウェルは365日、朝昼夕食の「高齢者の命を守る食事」を作り続けています。
事業開始当初、お客様からは、なすが煮崩れている、蓮根が固い、献立の色がかぶっている、毎日人参が入っている、・・・たくさんのご意見をいただき、さらに工場は狭い、在庫スペースが足りない、人がいない、お金がない・・・言い出したらきりがないほどの問題が山積みでした。

けれど、その時々で、知恵を出し合い、妥協しない「ものづくり」を進めてきました。わからなければ一から勉強、知っている人に教えてもらう、研究する、改善する。

単なる「食品製造」ではなく、商品開発~営業~受注~仕入れ~調理~真空~加圧加熱殺菌~出荷~配送~配膳、お客様担当、システム担当、全社員で一緒に作る「ものづくり」。
「ものづくり」の醍醐味はこういうところにある。



その思いをくみ取っていただき、紹介いただいたのが
クリエイターのはるかんぼさん。まずは島根にお越しいただき、モルツウェルについて語り、体感していただき、もくもく一緒に構想していただきました。

擬音語や擬態語、言葉を感じるところも大切です。
社長の変わらぬ思いものせて



5)お正月になると寂しくて電話をかけてこられるお弁当配食のお客様。


そのおばあちゃんの「〝もるちぇる”さんですか~?」から生まれたアイコン。

お弁当を松江市内に年末年始もお届けしているモルツウェル。
年末年始には、事務所にかかってくるお客様からの電話の数が自然と増えます。お客様の中で息子さんが遠方から帰省できなくて、さみしくて毎日のように電話をかけてこられるおばあちゃんがいらっしゃいました。そのエピソードをお伝えして生まれたのがこのアイコンw

もるちぇる


風景にふれて

6)出来上がったロゴのコンセプト

mは株式会社モルツウェルを示し、
eはお客さま(everybodey)を示す。
llは「箸」が躍雄る様子を表しており
Oには「おいしさ」と「おもいやり」が含まれています。

「m」をキャラクター化することで「福祉」感を排除し、親しみやすさやリズミカルなストーリーを生み出します。
1文字1文字をばらして様々なシーンに展開可能な遊び心のあるロゴとなっており、
目的に合わせてロゴが柔軟に変化いたします。
また、色彩の豊かさ(カラフルさ)は、
「わくわくする予感」を相手に与え、365日の「日々」が楽しくなっていくことを予感させます。     赤:ロゴに使用している赤には、「躍動、血、生きる」といった意味合いの他にも、
「人間の豊かな感情を表す」といったメッセージが込められております。




宍道湖、嫁が島、三河屋かば号もプリントされた名刺。
お渡しした99%の方に、かわいい!と言っていただけます。
チラシにも映えます。
求人パンフレットにも映えます。
毎朝社屋を見るたびに気持ちが上がる↗↗そんなロゴです。

7)正解のない旅に出よう。

紙も本も永遠でなく変わっていく、というのも『ぺぱぷんたす』のテーマ。それと同じように、
背骨はしっかりと、それでいて柔軟に変化しながら、
正解のない旅を続けていきたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも応援よろしくお願いします♪



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