共感と問題解決を女性に求めてヒステリーを起こし続ける男たちのメモ

散々書いたが、日本で俗に言う性差は、世界では数十年前に消えたニセ科学や宗教的迷信だ。政府も企業も、そういう哀れなインチキを前提としてきた。

MeTooやKuTooに反発する謎の人々であれ、映画秘宝であれ、自称トランスライツ問題であれアンチフェミであれ、介護問題であれコロナ問題であれ、男性の発言をこう捉えてみれば面白いだろう。

「迷信とニセ科学で優遇されて勘違いした男が、また一方的に女に問題解決と共感と察しと下働きを求めているんだな」

「また男がヒステリーを起こして女に共感と問題解決を要求しているんだな」

と。

アンチフェミが叩く女性像の鏡像っぽいが、実際、いまの世界では男側のヒステリーだと分析するのが標準的だろう※。ジェンダーギャップに限らず、格差がある2集団の上の側にありがちな傾向なので。

※「(女の)ヒステリー」もまた実は昔の男性の集団ヒステリーだった事、つまり男性の問題を女のせいにしていた事実は科学史の面白小ネタだろう

残念ながら我が国も女性を安く酷使して近代化を成し遂げ、今なお男尊女卑に依存する国であるから、男性側のヒステリーと特権意識におもねるニセ科学や仕組みは今も健在である。

少し前までの近代社会は「妻子や下僕を使う市民男性」を主なメンバーとして想定した。

仕組みも、市民男性「が」下僕や女性「に」守られ、有事には使い捨てして逃げる想定で作られてきた。

憲法に平等を書いたところで、差別に依存する社会は簡単には変わらない。

政府や企業によって、市民男性用の資源や下僕として使用されてきた側の人々(女性、外国人…)には万事が不利なままなのだ。

近代社会の男性が想定する「普通の男の人生」も、古代ギリシャのように女を下働きに使い、日々の問題を丸投げする前提だ。

失礼な人生設計なので女性に反発されて当然だが、単純に考えて男側の反応も4通りある。

1「女性の反発を理解できるが男としてヒステリーを起こす」
2「女性の反発を理解できるし男としてヒステリーを起こさない」
3「女性の反発を理解できないうえに男としてヒステリーを起こす」
4「女性の反発を理解できないが男としてのヒステリーも起こさない」

まともな男にはアンチフェミのお気持ちなど想像もつかないものだと思うが4種類いずれも同率として25%+25%、男性の約半数は下僕にならない女性に対してヒステリーを起こすのかもしれない

「市民男性には下僕がいる」前提で出来上がった仕組みの中で、下僕のいない人生は生きにくいだろうし。

まして、腕力やジェンダーギャップ的な地位や収入の格差があれば、人々からお気持ちを察してもらいやすいし、キレて屁理屈をこねていれば相手が問題を解決してくれやすい。

しかも男→女に限らず伝統的な支配→被支配の場合、「下」への一方的な指示や屁理屈を「支配者は論理的で解決脳」と正当化する迷信に事欠かない。

そんなこんなで先進国に限らず現代人は通常、男性の特権意識を解消しようとしている。

男性の特権意識は、男児を育てる大人たちや、本人が直面し乗り越えていくべきものだ。そうして初めて真の解決思考や論理的思考、理性が身につく。


ちなみにジェンダーはあくまで社会的な区分である以上、

たいていのトランス女性は同時にシス男性である。

トランス女性とはいえ、元々は全員が社会からシス男性として扱われるから「トランス」なのであって、現代ではシス男性の特権意識や特権自体については自覚的、かつ自省的であるのが男女ともに正常かつ健康だろう。

※トランス男性の場合、制度上「女性」という社会インフラ的な被差別集団として扱われる以上は、嫌でもシス男性の特権を直視するんじゃなかろうか

そもそも論理的思考力のある者や、義務教育をまともに受けた者は「シス女性に特権がある」とも「男性が女性を守っている」とも思わない。

いるとしたら「シス男性様は善き支配者であり下僕を守っているのだ」「男性様の下僕であることはヤツラの特権のはずだ」などという中世貴族的錯覚だ。

いまどきの常識的な男のたしなみであるはずの

シス男性の特権や特権意識への自省を欠く自称TRAは、尋常ではない。

もし本当にアイデンティティが女性なら、シス女性に共感しきり「女って本当に大変だよね」と日々呻吟するくらいが健康だ。

つまり自称TRAのたぐいは残念ながら古代からよくある、主にシス男性※の異常心理、集団ヒステリーと言っていい

※あの変な自称TRAには女性もいるが、単に純粋か「長いもんに巻かれてる」だけに見える。でなきゃ誰があの自称TRAなどという、たった十年後から子々孫々まで赤っ恥確実な男の集団ヒステリーに付き合うもんかね?


シス男性の特権を自省しないTRAは、論理的思考や読解や問題解決の大前提を欠く。

最初に述べたとおりの、主に男の集団ヒステリーに過ぎない。

古くから男性社会が問題を女性のせいにしてきた轍を踏むに過ぎないし、彼らが正気に戻るまで対話は不可能であるし、譲歩してはならない。どの国でも。


そうやってひたすら共感と問題解決を女性に求めてヒステリーを起こす男性たち、今週のメモ。


映画秘宝の編集長。

日本で言えばアレク進太郎氏※らのような、自称トランスライツアクティビストさん。

※名前を書いとかないと忘れる