「光る君へ」9・10話感想
もう水曜ですね!遅いぞ筆者(すみません、日舞の発表会が近いのと、学業が立て込んでおりまして)
9話10話と波乱の展開でしたね!!まさか直秀が退場とは。「鎌倉殿」ですら、上総介退場とかいう悲話は15話だったのに。
彼は庶民目線枠だし、終盤までいるんだろうなと思っていた私が甘かった。現実は酷でした。
道長の手付け(思いやりのつもり)が裏目に出てしまいました。悲劇のピタゴラスイッチですか?つらいです。
儚い逢瀬
道長が情熱的な恋心を和歌に託したのに対し、まひろはどこか冷静に漢詩で返していたことが印象的でした。和歌や漢詩で気持ちを伝える文化、高度な教養と雅さがあって素敵ですね。ドラマではとても切なかったですが。
「我もまた君に相見えんと欲す」
という、道長のストレートな愛の言葉に筆者の心はギュッとなりました。
六条の廃墟で逢う2人。
「一緒に遠く国に行こう」という道長に対し、まひろは「嬉しい。でもどうしたら良いかわからない」と返します。
まひろの性格をよく知る道長は、父や弟に別れを告げに戻ったら、絶対自分と逃げてはくれない、だから今行こうと押します。
しかしまひろはこう返します。
「道長様が、木を切ったり魚を取ったりする姿を想像できない」
これはきつい。
道長を恋しく思う気持ちに偽りはないけれど、高貴な生まれである彼が生きていくために必要な雑務をこなすことはできないだろうと言っています。
身分制の残酷さは、「同じ人間なのに差別される」ということもあるけれど、「育った環境が違い過ぎて同じ目線を持てない」ということでもあるのでしょうね…。
さらにまひろはこう諭します。
「私たちが2人で逃げても世の中は変わらない。直秀みたいにひどい死に方をする人も減らない」
そっか…9話ラストで「私が男ならば、世を変えることができたのに」と口惜しそうに呟いたことがここで回収されるんですね。
「あなたが高貴な家に生まれたのは世を変えるため。私とひっそり暮らすためじゃないわ」
高貴な家に男として生まれたあなたに、私の望みを託すということでしょうか。切ない、切なすぎる…。
そして日曜夜8時に耽美すぎるシーンが放送されました。
月光に照らされながら契りを交わす場面はとてもロマンチックで、もはや芸術的とすら感じました。
オタクがイメージする「平安時代の恋愛」の解像度が高くていらっしゃる。
政変
耽美な恋愛とジェットコースターのように描かれた寛和の変。
道兼ェ!!花山天皇を出家させたあと「私はこれで。あとはお頼み申す」と愉悦を隠しきれない顔をしていました。玉置さん、素晴らしい。
え、こんな最悪な「後は頼みます」ってありますか??(七海建人の限界オタク)
ここにきて、奇人変人女好きの三拍子が揃ったトンデモ帝こと花山天皇が1番の可哀想ポジになりました。
鎌倉殿で、気を失っている間に剃髪させられた頼家を彷彿とさせます。
本郷奏多さん、屈折した高貴な方を演じたら天下一品なんですよね。藤原伊周たちとのゴタゴタも面白くなりそうな予感!!
とまあ、盛りだくさんでしたね。45分ってこんなに短いんだ…。
来週も楽しみです!
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