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Q1:翻訳者ってどうやってなるの?

本稿執筆時点でキャリアが浅いので、私自身はあまり聞かれたことがないのですが(笑)、まずはこの質問から連載開始します。
さて、翻訳者は資格があるわけではないので、「こうすれば必ずなれる」という答えはありません。翻訳学校や翻訳の通信講座は世の中にたくさんありますが、残念ながらこれらを修了しても必ずなれるというものでもありません。以下、私が翻訳者になった経緯を、なぜこの道を選んだのかわかるように書きますが、あくまでも一例です。真似しても上手くいく保証はありませんので、あしからず。

私が出版翻訳者になった経緯

  • 趣味として翻訳学校の出版翻訳講座を受講しはじめ、翻訳の沼にハマる。

  • いろんな先生の翻訳講座を受講したところ、同じ学校でも先生によって正反対のことを教えてたりするので、「よい翻訳ってなんだろう?」ともやもやしすぎて、大学院進学を決意。

  • 大学院在学中、修士論文を指導してくださった先生に「翻訳者デビューまでが厳しすぎる」と愚痴ったところ、修了後に「共訳しよう」と神の手を差し伸べてもらい、初の訳書を出せた。

私がメディカル翻訳者になった経緯

  • 趣味として翻訳学校の出版翻訳講座を受講しはじめ、翻訳の沼にハマり、翻訳者になることを決意。

  • とはいえ読書離れが叫ばれる時代に出版翻訳のみで生計を立てるのは無謀と考え、ビジネス翻訳について調べ始めたところ、特許翻訳とメディカル翻訳が比較的翻訳料が高いことがわかる。未経験者歓迎の特許翻訳会社で、入社試験として練習問題を和訳してはじめて、特許翻訳は生理的に無理と気づく。海外3か国での入院見舞い・クリニック通院経験が活きそうなメディカル翻訳に的を絞る。

  • 文系出身者でも受け入れてくれるメディカル翻訳・製薬業務支援サービス会社に入社し、英語能力が求められる製薬会社の業務を請負または派遣社員としてこなしていく。その一環で、いろんなメディカル文書の作成や翻訳、QCを担当した。受け持った製薬会社数が10社を超えたあたりで満足し、退職。

  • 過去にクライアント側の立場で業務依頼したことのある大手翻訳会社の翻訳者募集に応募。トライアル(実力を見るための練習問題)を受け、数社と契約に至る。


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