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恥ずかしげもなく愛について語ろう〜第9回『愛するということ』エーリッヒ・フロム


今回は、エーリッヒ・フロムの「愛するということ」を取り上げます。


愛についての学び三大名著が

スタンダールの『恋愛論』、ロランバルトの『恋愛のディスクール』 

そして、今回のフロムの『愛するということ』

だと思います。


私としては、本当は今回のシリーズの一番最初に取り上げたいと思ったくらいの名著の中の名著です。

ほとんどの愛、結婚、恋愛に関する著者は、「この愛するということ」をベースに作品をかかれていると思います。


第9回『愛するということ』 The Art of Loving


この本は、フロムが妻と離婚した数年後にこの本が描かれているのです。

これだけの愛の大家も、やはり愛を失ってからその大切さを知って
自分へのメッセージとして書かれたものなのかもしれませんね。


こうして後世まで続く名著として、60年以上経つ今でも
未だに全世界で読み続けられているのですね。


以前も私は、愛の学びをするのであれば、一度はぜひ読んでみてくださいと
言っていたこともありましたが、ぶっちゃけ、読みやすくはありません。

今ではこの本をベースにして、わかりやすく書かれている本はたくさんあります。私も今までこちらで紹介してきましたので、そちらをお勧めします。

ただ、様々な愛の本に影響を与えている元祖的な本ということは確かです。


愛するということは、具体的にはどういうことなのか?

最も重要なポイントは、

1.愛は技術である
2.愛は与えるものである
3.愛は信じること

1.愛は技術である

大抵の人は愛の問題を愛するという問題、愛する能力の問題としてではなく、愛されるという問題として捉えている。
つまり人々にとって重要なのは、どうすれば愛されるか、どうすれば愛される人間になれるか、ということなのだ。
愛の問題とはすなわち対象の問題であって能力の問題ではない、という思い込みである。
愛することは簡単だが、愛するにふさわしい相手、あるいは愛されるにふさわしい相手を見つけることは難しい 人々はそう考えている。


そうです、まさに私も20代の頃、どうすれば愛されるか?ということばかりに関心がありました。
愛されるための方法を探して、貪欲に色々な本を読んだり、自分を高めようと努力をしていましたから。

そして、自分に合う人がいれば、関係はうまくいくはずと思いがちでした。

自分が愛するという発想にたつ観点が、驚くほどありませんでした。


「現代に生きる人々は、明らかに失敗を重ねているにもかかわらず、どうして愛するという技術を学ぼうとしないのか」

そんな観点がなかったということと、それよりも仕事で成功する!ということが先にくるからというのもありますね。

しかし、正しく人を愛する方法は確実に身につけることができる。
人を愛することは、感覚的に身につけることではなく、集中や忍耐で愛する技術を身につけないといけないということ。

幸せと愛する技術を学ぶことは人生の充実に直結します。

そう思うと、もっと早くにこの名著に出会っていたら・・・と思います。


2.愛は与えるもの

愛の修練に当たって欠かすことのできない姿勢が一つある。
何かと言うとそれは能動性である。
愛は受け身ではなく能動的な活動。
愛は与えられるものではなく、与えるものである。

そう、今でこそこの考え方は馴染みがありますが、まだまだ未熟だと愛はもらうものだと考えてしまいがちです。

以前、英会話教室で働いていた時に、ある外国人講師の先生から言われたことがあります。

「愛は減らないよ。泉のように湧き出てくるものだから。だからどんどん与えたらいいんだ」と。


愛を与えることによって、必ず何かが生まれ、大きくなり跳ね返ってくるものであるこういうことなのかもしれませんね。

3.愛とは信じること

「愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分を委ねることである。愛とは信念の行為であり、わずかな信念しか持っていない人は、わずかしか愛することができない」

なんの保証もないのにこちらから与え続けるということは、とても難しいことだと思います。私も躊躇することがよくありました。


私が与えている愛はいつか相手に届くだろうという信念がないと!ということなのですよね。

こういうスタンスで愛を与え続けている方を見ると、ああ、私もまだまだだよなと思わされます。

いついかなる時も、自分の愛に対して信念を持てる人間でありたいですね。


これ、恋愛だけではなく、家族への愛、友人や仕事仲間への愛、そして、最も大事なのが自分への愛にも当てはまります。


相手の幸せを信じることができる、相手の成長を信じることができる、そして、自分の可能性を信じることができる。

愛の技術の修練には「信じること」の修練が必要なのですね。


今まで多くの愛についての本を読んできて、一つにつながること、

それは、

真実の愛を手にするには、まずは自分自身を信じること。

自分を信じられたら、他人を信じられるようになる。

そしたら惜しみない愛を与えることができるようになるということ。


だからこそ、よく言われるように、

本当に人を愛することができるようになるためには
まずは自分を信じて、自分の人生にとことん向き合うこと。
自分が本当に好きなことにとことん取り組むこと。

これがまず取り組むべきことだと。

様々な本からの学びを通じて、ここでつながるイメージができました。

難しい本でしたね・・・。

とはいえ、愛の教科書的位置付けであり、
私の仕事の「理念」は、ほぼこの本からいただいている重要な本です。

愛に関していえば、重要なのは自分自身の愛に対する信念である。
つまり、自分の愛は信頼に値するものであり、他人の中に愛を生むことができる、と「信じる」ことである。
他人を「信じる」ことのもう一つの意味は、他人の可能性を「信じる」ことである。

まさにここの部分です。


それでは今宵はこの辺で。。。

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<プロフィール>

クレーン 美幸(Miyuki Crane)

・結婚したい人のコミュニティー マッチモア アカデミー校長
・クレーン式コミュニケーションスクール主宰


神戸・東京の企業にて人事採用・教育研修業務に長年従事、2006年にイギリス系日本人男性と結婚。現在結婚14年目。

大学卒業後、神戸のアパレル企業、東京の教育人事制度コンサル、英会話教室など大手企業等に勤務。人事・教育研修、マーケティング、広報などの仕事に従事。

7年間結婚相談所を運営し、会員のほとんどが約6ヶ月の婚活期間での成婚を出してきた。

「大学中退の人は嫌です」「転職が多い人は嫌です」「ご両親が離婚している方は避けたいです」「年収が●●万円以上でないと嫌です」

というような、その人の本質を見るよりも、条件での結婚相手選びの環境提供をしていることに嫌気がさしたことで、
「条件ではなく、その人の価値観や本質を見ていく婚活」を勧めたいと決意。

新しい時代にあわせて、令和スタイルに恋愛観をアップデートした結婚の新しい価値観をつくっていくことを目的に、「結婚したい人の結婚コミュニティー」を運営中。


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