春の夜、恋にきく花と歌集

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画像2 廃村を告げる活字に桃の皮ふれればにじみゆくばかり 来て 東直子
画像3 いちにちを降りゐし雨の夜に入りても止まずやみがたく人思ふなり 藤井常世
画像4 馬を洗はば馬のたましひ冴ゆるまで人恋はば人あやむるこころ 塚本邦雄
画像5 カーテンのすきまから射す光線を手紙かと思って拾おうとした 早坂類
画像6 全存在として抱かれいたるあかときのわれを天上の花と思わむ 道浦母都子
画像7 花水木の道があれより長くても短くても愛を告げられなかった 吉川宏志
画像8 雷が鳴る ゆっくりと君がいく 僕もいく また雷が鳴る  佐々木あらら
画像9 肌のうちに白鳥を飼うこの人は抑えられしかしおりおり羽ぶく 佐佐木幸綱
画像10 掌のぬくみ伝うるブランデー飲みほせば君になだるる潮みちくる 玉井清弘

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