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姫野カオルコ「#彼女は頭が悪いから」ブックトークで絶望した

どうもまりあさんです。

明日はヤバイTシャツ屋さんのライブに行ってきます。しぶしぶ渋谷コースです。

▽大人がちゃんとついたらしい

今日は姫野カオルコさんのトークイベントに参加した感想を書きます。

■シンプルに絶望

先日発売し、6刷が決まっている小説「彼女は頭が悪いから」のトークイベントが、12月12日に東大で行われました。

イベントから帰ってきて、ご飯も食べてホッとしてるのですが、今のところ「あ〜絶望じゃ〜」と、脳内で千鳥のノブが嘆いています。

モヤモヤポイントはたくさんあるのですが、その中でも2つ、質疑応答で出た東大の学生さんからのコメントを紹介します。

【沖縄から東大に入学した男子学生】

僕も(小説の登場人物と同じ)母子家庭で、塾にも行かず、とても勉強を頑張った。東大に入学する沖縄の高校生はあまりいないため、高校では『東大を目指している僕』を周りがとてもチヤホヤした。高校まではめちゃくちゃモテた。大学に受かったら横断幕まで立てられた。

それなのに、いざ東京に来たら、めちゃくちゃ普通という反応をされる。東大だからってチヤホヤされないし、モテない。そんなことより女性経験があるかとか、彼女が出来たかとかの方がよく聞かれる。

私はずっと男子校だったので、当然女性とも付き合ったことがないし、母さんも彼女が出来たか聞いてくる。あまりにも経験がなさすぎてゲイかと思ったこともある。

だから、とりあえず女性と付き合ってみよう!と、(小説のように女性に無遠慮に)手を出してしまう人が多いのではないかと思う。

初めて女性とお付き合いしたときはとても酷いことをしてしまい、1年ぐらいたった今も後悔することがある。

私は彼のコメントを全然理解できませんでした。

いや、言語的に意味合いや、言ってる趣旨は理解しているんですが、そんなこと言える??って、思考が止まってしまいました。

だって私の歴代の彼も質問者さんと同じような立場でありながら全然当てはまらなかったことを、「そういうステータスなんだからしゃーないよね」みたいな一般論のノリで喋っていたからです。

偶然か私の好きな属性なのか知りませんが、歴代、私の彼は童貞君ばかりです。でもみんな優しかったです。性の事は確かに分からないけど、私も当時そんなに分かってなかったし、一緒に勉強しよって感じでした。

女性経験がないことは、別に「女性に対してどんな言葉をかけていいのか分からない」の免罪符にはなりません。それはただ、当人の共感力が低いだけの話です。

※もしかしたら東大生って勉強は得意で何でも知ってる!と自覚があるから、「性、交際」という無知の分野の存在に気がついたときに焦ってしまうのかな??

しかも何でチヤホヤされない状況に置かれることが、彼女を作らなきゃ!というモチベーションになるのか、そこには何の方程式もありません。

「彼女って作るものではない」と私は思っています。恋というのは、誰かのことを好きに、その人のことに夢中になってしまう病気にかかり、それを治す(付き合う、諦める)一連のやり取りのことです。

彼のように意図的に「彼女もち」というステータスを獲得しよう!とするのは、全然「恋愛」ではないです。

だから彼のコメントを聞いたとき、おこがましいというか、相手ありきの考え方じゃないなと感じました。

ドイツの哲学者エーリッヒ・フロムは「人を愛することは技術、スキルだ」と言っていましたが、ただ自分のスキルがなかったのならそういえばよいです。なのに、何故学歴と結びつけて合理性を見出しているのでしょうか。言い訳しないで!!!

【学内で恋愛相談イベント主宰する女子大院生】この小説で1番印象に残っているのは、東大生5人の裁判で東大出身の弁護士が出てくる場面。

この5人はレイプ事件を起こしたから世間から裁かれる。しかし全ての東大生が彼らのように裁かれない。この弁護士のように、学内で価値観が形作られ、そのまま卒業して、偉い立場の職について行く。

しかし、こういう偉い職業は、本来弱者を救う立場である。医者なら患者、弁護士なら弁護人、政治家や官僚なら国民など。

でも、レイプ事件を起こさないで、でもジェンダー的に偏った視点をもち、そのまま卒業した場合、考えを改めない人がたくさんいるのではと考えた。

だから、私は恋愛相談イベントを主宰し、同意のあるセックスなど啓蒙活動をしている。

素敵な活動されてるなという気持ちと、昨今の順天堂大学のスキャンダルを同時に思い出してしまいました。アップアップ、お腹いっぱいです。

▽北里大学まで酷い言い訳を始めたそうです

順天堂大学が女子学生の面接評価を意図的に減点していた事件がありましたが、あれは二重の意味で酷く、彼女のコメントですごく鮮明になります。

それは
①大学関係者、医者が全然差別の感情を持たず、めちゃくちゃ差別していること、それを全く悪びれないこと
②国や警察、裁判所、メディア関係者も大学のしたことを単なるスキャンダルだとしか捉えず、差別したことに対し何もバツを与えないことです。

多分、同じような得点差別、さらに意味不明な記者会見を日本以外の国でやったら、大学がお取り潰しになるんじゃないかレベルのひどい話でしょう。

女性はコミュ力高いから、コミュ力低い(でも将来絶対伸びる!!!)男性をより多く入学させるため、女性の面接点数一律減点って、私は日本語を理解できなくなってしまったんでしょうか??

彼氏に「ドイツで同じようなスキャンダルが起こったらどうなると思う?」と聞いたら、「いや〜、ドイツにも差別はある。でも日本のこの事件はレベルが高すぎる(笑)」とのこと。

残念ですが、どの世の中にも差別はあります。そしてセクハラもまだなくなっていないのが現状です。

でも彼いわく、「ドイツでまだありうるのは対個人へのセクハラであって、今回の大学入試は【女性】というカテゴリへの差別。そういうのはあんまりないよね、、、」でした。

第二次世界大戦のときに、人種が違うからというただそれだけの理由でユダヤ人虐殺を行った国の人は言うこと違うなぁって感じです。

(あれ、、、日本も南京やアジア諸国で大虐殺起こしてなかったっけ、、、?そっか!文書が残ってないから分からないんだっけか★)

■ブックトーク自体も相当酷かったようで

先程Twitterでハッシュタグ「#彼女は頭が悪いから」で調べたところ、私と同じようにモヤモヤしてる人が意外といて、少し安心しました。

多分私がその場に居合わせていたら、怒りでフットーしてたと思うので、逆に精神衛生上、質疑応答だけの参加で良かったかなと思いつつ、どれだけひどいマンスプレイニングが行われてたのか、録音聞きたくなりました。

▽もしデータをお持ちの方、DMください!!!
https://twitter.com/mariasan

※マンスプレイニング...man+explainingの造語。にわか男性が専門家の女性に偉そうに説明してあげること。

とまあ、夢中になって書いてたら2時になってしまったので、今日はこれにておしまいにします。

色々アツい小説なので、これからもこの本からネタを拝借して記事を書くかもしれないです。

それではまた明日!ばいばい!!

まりあさん

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