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マレーシアの朝ごはんは幸せの30円カレー:2021年9月25日(10円カレーの日)

マレーシアの土日の朝は、近所をぐるっと散歩して、朝ごはんを食べにナシカンダルママックと呼ばれる大衆食堂に寄るのが定番になった。

多民族他宗教国家のマレーシアは朝ごはんもバリエーションが沢山ある。

いつも私が気に入って朝に食べているのはロティチャナイ。バターで焼いた小麦粉の生地はクロワッサンのように香ばしい匂いがして焼きたては堪らない。

食堂にはロティ職人がいて、注文が入ると鉄板の上で生地をこねて焼きたてを出してくれる。

ロティチャナイは食堂によって値段は変わるが、大体1〜1.5リンギット、日本円で約30円だ。

プレーンの他にも料金を上乗せすると甘いバナナ入りのロティピサン、チーズの入ったロティチーズ、ミロの粉の入ったロティマイロなどのバリエーションも楽しめる。(マレーシアではMILOをマイロと言う)

ロティチャナイは2,3種類のカレーソースと一緒に食べるのだけど、このカレーソースがそれぞれスパイスが効いていて味も違って美味しい。
朝の体にピリリと沁みわたるのだ。

近所の食堂でNoteの下書きを書きながら、一緒にブラックコーヒー(コピオコソン)を飲む。
マレーシアもだんだんと規制が緩和されてきていることもあり、食堂には朝から賑わっていて、ロティチャナイやトーサイ、カヤトースト、ナシレマなどみんなそれぞれ好きな朝ごはんを食べている。

朝のマレーシアは気温も24度で風もあって涼しい。開放的な食堂のテラス席に座っていると、30円でなんだか朝から少し贅沢な気分にもなれる。


9月25日は10円カレーの日
。毎年9月25日、日比谷公園の一角にあるレストラン「松本楼」で秋の風物詩と呼ばれる「10円カレーチャリティ」が行われているそうだ。

10円カレーは今では募金イベントのひとつとなっているが、かつての日比谷公園や松本楼は政治や社会運動の象徴的だった。松本楼も1971年、沖縄返還デモのあおりを受けての放火により炎上し、1973年9月25日に再オープンしている。
その時の「感謝の気持ち」を込めて今でも「10円カレーの日」は続いているとのことだ。

日ごろは1100円のハイカラビーフカレーが10円ということで、毎年長蛇の列ができるのだけど、今年は世情から残念ながら中止になっていた。

「10円カレーチャリティ」では、入場者が支払う10円は全てユニセフに寄付されるそうだ。募金箱にお金を入れる仕組みなので、もちろん10円以上を入れていく人もいる。

そんな10円カレーのことを考えながら、マレーシアで朝の涼しい風に吹かれながらレジで会計をする。

ホカホカのロティチャナイと濃い目のコーヒー、2.5リンギット(約65円)の幸せな朝ごはんだった。

レジの横の小さな箱にお釣りを突っ込み、「Terima kasih!」(マレー語で「ありがとう」)と言って、いつものナシカンダルを後にした。

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