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映画『ドライブ・マイ・カー』

短編小説『ドライブ・マイ・カー』をベースとして、あれこれふくらませて作られた長編映画。
主演は西島秀俊。ほかに、三浦透子、霧島れいからが共演する。

脚本家の妻を突然亡くした舞台俳優の家福。
二年経っても、妻の死を消化しきれずにいる彼は、演出を任された演劇祭に愛車で向かった広島で、専属ドライバーの渡利みさきに出会った。
寡黙な彼女が滑らかに運転する愛車での時間の中で、家福は、今まで鬱々としながらもそのままにしていた、妻の残した過去の秘密に正面から向き合おうとしていく。

主人公が演出するチェーホフの『ワーニャ伯父さん』には、多国籍の役者や手話を使う役者が参加していたり、専属ドライバーが、二重人格の母親に虐待を受けて育ち、土砂崩れで家が崩壊するときに、母を見殺しにしたことを打ち明けたりと、原作にはなかった複雑な要素がたっぷり盛り込まれているのが印象的。
原作から、だいぶ離れた感は拭えないが、
まさに、世界を意識した作品といえるだろう。




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