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『天上の葦』(太田愛)読み終えたのが、あまりにタイムリーだったので…

今日このような日に…いや今日だからこそ、一昨日読み終えたこの本を、皆さんに紹介します。

ミステリーです。エンタメです。夜寝る前に読んじゃいけないやつです。(毎晩読んでたけど💦何度も夜更かしして寝不足になったけど😅)

でもそれだけじゃない大きなものを、伝えてくれる本でした。何を書いてもネタバレになってしまうので、「騙されたと思って、読んでみて!」とだけ、言っておきます。

太田愛さんのこの本は、修司、相馬、鑓水、のでこぼこトリオが活躍する、三部作の最終話。長らく「相棒」や「ウルトラマン」シリーズの脚本を手掛けてきたこの作者らしい筆運びで、もうこれ、探偵・刑事もののテレビドラマでは!?というぐらい、映像が目に浮かぶし、スピーディーな展開、それでいて人の温かさも肌に伝わってきます。

そして、横たわる骨太なテーマに息を呑みます。特に本作は、巻末の参考文献の欄が半端なくて、作者の並ならぬ決意と情熱が感じられます。

以下、背表紙のイントロ文を書き写します。

興信所を営む鑓水(やりみず)と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。渋谷のスクランブル交差点で、空を指さして絶命した老人が最期に見ていたものは何か、それを突き止めれば1000万円の報酬を支払うというのだ。一方、老人が死んだ日、1人の公安警察官が忽然と姿を消す。停職中の刑事・相馬は彼の捜索を非公式に命じられるがーー。2つの事件の先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? サスペンス・ミステリ巨編!

毎年クリスマスに本を贈ってくれる読書家の妹から、4年前に第1作の『犯罪者』、3年前に第2作の『幻夏』、2年前に本書を受け取り、その都度、面白いのがわかっているから楽しみを先延ばしにして、じっくり読んできました。さすが長年の付き合い、妹は私の好みをしっかり心得ています(笑) そうそう、私は三部作を順番に読みましたが、本作から読んでも、たぶん大丈夫。

というわけで、どうかぜひこれを読んで大いに楽しみながら、この作者からの大切な贈り物を受け取ってもらえたら、嬉しいです。



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