取るに足らない者たち
なんであんなに死にたかったのか、今となっては思い出せないけど、たぶん「死にたい」というより「生きたくない」だったんだと思う。
生きたくないは、行きたくない。
どこにも行きたくない。
世界は広い、楽しいよ。
あなたは何も知らないじゃない?
行きたくてもどこにも行けない人だっているのに、何故あなたはやる気を出さないの?
そうだ。
この世の中はやる気があるひとたちのもの。
楽しみたいなら気の持ちよう。
苦労したくないなら努力しろ。
冬が終われば春が来る。
雨はやがて止む。
↑
バカなの?
そんなの当たり前じゃん。
知ってるよ。
当たり前のことを有難く受け取れる人だけが生きてていいような気がして、もういいかな、て思ってたんだ。
生きていても悩みだけが増えてしまう。
悩まずに行きたい(生きたい)なら考えをやめればいいのに、マンガの💭吹き出しがモクモク増えていき押し潰される。悩むのを止めるためには起きないこと。動かないこと。そう思って死にたかったのかもしれない。
生まれてくるのは私の意志じゃないから、死ぬ時くらい自分の意志で逝きたい、とか思ってたな。
お父さんやお母さんは可哀想。
もっとフツーの子だったら良かったのにね、て切なかった。でも反面、こんなに死にたいのをよく放っておけるなぁと馬鹿にしてた気もする。
そう、ぐちゃぐちゃだった。
世の中には「生きる」意味がある。
でも「私が生きる」意味はない。
そればかり思って過ごしてた。
「で?どうやって脱出したの?」
飽きたんだと思う。
悩むことに。
気づいたら考えなくなってた。
ただそれだけ。
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