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安らぎの仏教世界へ

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日常生活の中で気楽に触れられる仏教を目指します。暮らしに安らぎと気づきを。 毎週日曜日に更新予定です。
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記事一覧

舎利子是諸法空相~乃至無老死亦無老死尽

舎利子是諸法空相不生不滅 不垢不浄 不増不減 シャーリープトラよ。全てのものは「常に移り変わり、姿を変えるもの」であり、それぞれがそれ単独で存在を認められる力を有していない「不安定で不確実なもの」に他ならない。 それ故に、生まれるとも滅するとも言えず、穢れるとも清らかであるとも言えず、増えるとも減るとも言うことは出来ないのである。 是故空中無色 無受想行識無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 よって、それぞれが感じ、思うこと、その対象となるものも全てが常に移ろい行く、不安定で不

照見五蘊皆空 度一切苦厄

観自在菩薩行深般若波羅蜜多時 観音さまは、悟りを深く実践され、 照見五蘊皆空 五蘊は全てが『空』相であると観て、 度一切苦厄 一切な苦しみから人々を救済している。 照見五蘊皆空 五蘊とは、私たちが持っている肉体と精神を指します。 (これは上記記事にも書いた内容ですが、また開き直すのも面倒でしょうから、コピーしておきますね。) 人は、これらから刺激を受けて、様々な考え方でそれぞれに行動しています。 でも時には、欲が更なる欲を生んで、”底なし沼”状態。 あるいは、一つの考え

仏説摩訶般若波羅蜜多心経

これからしばらくは、「般若心経」の本文をひとつひとつ観ていくことにしましょう。 仏説摩訶般若波羅蜜多心経「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」は、訳すと『仏が説かれる、大いなる悟りの世界に行くための智恵の真髄』となります。 「摩訶」は、摩訶不思議の「摩訶」。サンスクリット語で『大きな』という意味です。 その次にある「般若波羅蜜多」もサンスクリット語で、音を漢字に当てはめただけ。 般若・・・智恵 波羅蜜多・・・ 仏教では、智恵とその実践とが揃って初めて『ことが成る』のです。 正しい

三世諸仏と三千世界(余談つき)

『三世諸仏』は、『過去』『現在』『未来』それぞれに仏がいることを指します。 一方『三千世界』は、いわゆるアパレル宇宙なのではないかと、私は思っています。それは「多元宇宙」と同じ概念です。 「法華経」では、お釈迦様が舌をとてつもなく長く伸ばして(いかにもインド?)、それが他の世界の仏のもとに届くという逸話があります。お釈迦様と時を同じくして、他にも『ブッダ』が大勢いるのですね。あるいは、永遠不変であるのか・・・。いずれにしても、とてつもなくスケールが大きな話です。 そう思

ルシャナの仏国土 覚者編

一.惑星ルシア この物語はプレアデス星団の中ほどにあるサルナート太陽系・第五惑星ルシアでの出来事である。  この星での人類は、火と剣と弓の次に水力発電と風力発電を発明し、文明は発展していった。  しかし、文明が発展していくにしたがって、村同士の縄張り争いから、民族単位での勢力争いに戦乱も拡大していった。七つある大陸の中でも幾つもの国に分かれ、それぞれが統一されるまで、二千年ほどの時を要した。  惑星市民条約機関が設立され、機能し始めたのは、ようやく統一されたばかりの各大陸そ

平和を守る種『無我』

 『自分』と『他者』を分けて考えていると、それはやがて苦しみの種になります。  民族が違う、宗教が違う、性別が違う、職業が違う・・・そんなにたくさん区別していて、いったい何になると言うのでしょうか。  「社会主義」と「資本主義」は何故『対抗』し続けなければならないのか・・・これもずっと疑問に思っていたことの1つです。  どこの国も、自国は正しいと思いたい。どの人も、自分は常に正しいと思い込んでいようとする。  何年か前に、日本でもありましたよね。交通事故を起こして親子

お経はどうして分かりにくい?

私が調べた限りにおいて、のお話ですが。 世界三大宗教の中で、最も多くの言語に翻訳されているのは、キリスト教の旧約・新約聖書です。自国語で教典を読めれば解釈の相違も少なくなるのですが・・・。 イスラム教は、神の言葉を歪めるとして「クルアーン(コーラン)」を翻訳することを禁じてしまいました。 それ故に、各地方で解釈が大きく異なり、女性は髪を見せてはいけない・全身を覆わなければならない・職業に就いてはいけない・神の名の下には戦争も辞さない・・・といった宗派も出来てしまったのです

[お詫び]色即是空の記事について一部訂正します

記事「色即是空は四字熟語じゃない!」において、「色」を十八界の1つと書きましたが、前半の「色」は、「五蘊」に入る要素のようです。 ここにお詫び申し上げ、今週中に当該記事を修正いたします。 お手数かとは存じますが、しばらくの後に再びお目通し下さいませ。 誠に申し訳ございません!

色即是空は四字熟語じゃない!(改訂版)

「般若心経」には、『無』が多いですよね。それで、何を否定しているのかというと・・・全ての『現象』です❗️ 仏教は、世界を認識する心のさまを多角的に3つの視点から解釈しています。 五蘊と十二処、合わせて十八界、まとめて三科と呼びます。 そして、「般若心経」には『色』が2ヶ所出てきますが、前半は五蘊、後半は十二処を指していると考えられます。 五蘊と十二処は、いわば1つの物を縦から見るか横から見るかの違いではないかと、私は思っています。 まずは五蘊。 色・・・物質的に『形ある

写経 ~静かな空間~

といっても、私には、お寺で正式な写経をしたことはありません。 あ、正式というよりは、「きちんとした場として」と言ったほうが正確かもしれないけれども。 出来れば体験してみたいんですけとね。身体的に不可能になってしまって。 そういう訳で・・・時折テレビで観る写経の様子を元に想像で書きます。 まず、写経をやっているお寺を探します。お寺でも、やっているお寺は限られているので、インターネット検索して予約、って感じかなぁ。 お寺で案内されて中に入るでしょ。机が並んでいていて、他

[記事紹介]これぞまさしく六波羅蜜

とらねこさんの記事が凄い! 「六波羅蜜」とは、仏教で身につけるべき心の在り方のことです。 とらねこさんのこの記事では、それが簡潔にまとめられているので、ご紹介します。 私では、どうしても小難しい表現しか出来ないような気がします。 簡潔に説明するって、難しいんですよね~。 拙作オリジナル小説「ルシャナの仏国土」にも、六波羅蜜は出てくるのですが、とらねこさんの記事のような優しい表現には出来ていないんです。 とらねこさん、素敵な記事をありがとうございます!

眠る前の「般若心経」 ~心を切り替える~

心を切り替える 一日を終えて、お布団に入った時、その日の気分によって、よく眠れたり、なかなか寝付けなかったりしますよね。 もしくは、何かとても嬉しいことがあって、ワクワクしちゃって眠れないとか。 そんなときは、気持ちを一旦切り替えましょう。空にしてみるのです。 人間というのは、一度に2つのことは考えられないようにできています。「何かをしながら、別のことをしている」時は、どちらかが必ず手薄になるものなのです。 それでは、横になった時にどんなことが出来るか・・・。体操で

坐禅 ~すでに開かれている門~

「狭き門」とは、よく聞くけど・・・。そう思われたでしょうね。 でも、私がこれからお話しする「仏教世界」は、それを知る機会にさえ恵まれれば、誰にでも身につける事ができるものです。 あ、なんかどっかの詐欺みたいに聞こえますか?😆 でも安心してください。この仏教世界についての記事はすべて無料です。(宣言!) だって、私にさえ出来ることなんですから。 さて、そろそろ本題に入らないと! 「坐禅」って、方法を覚えて実践するだけなんです!! さっそくやってみてください。時間は、