僕のお店は高田馬場にありますが、最近その周辺のお店にランチを食べに行くことが多くなりました。

お店の新規オープン前などはかなり食べに行ってましたが、最近また行くようにしています。やっぱり街やお店の雰囲気とか色々と勉強にもなりますし、それに面白いお店も多い。

ほんと、高田馬場いいですよ。お店で待ってます。

先日行ったお店は素晴らしいお店でした。

60代であろう夫婦が２人でやっているお店でして、ランチの価格も安い洋食屋でした。

４名テーブル3席、カウンター6席のお店です。人気店でかなり混み合っています。キッチンが夫、ホールが妻、の体制です。いいなあと思ったのはお客さんのさばきかたです。

多分混んでいるお店でお客さんが心配することの1つにどうしていいか分からない、ということがあると思います。

混んでいてお店のスタッフは気付いてないのか見て見ぬ振りをしているのか、席はどうする？　注文はどうするの？　分からないからと勝手な動きをすると怒られたりします。怒られるのがたまらないという方もいますが僕はそうではない。

そのお店はチャキチャキと指示出ししてくれるので基本、お客さんは言うことを聞いていればストレスなく待つことができるのです。

これって意外と大事なことだと思います。

よくあるクレームは自分のことが疎かにされてると感じることが積もって怒りに達することが多いと思うのですが、それがほとんどない。

あなたはここで待ってて。あなたは外で待ってて、次の次だから。どんどん指示を出していくわけですが、そこはベテラン、嫌味がない。もちろんしっかりとごめんなさいねー、と誤っています。

お客さんもしっかりいうことを聞いています。たとえ初めての人でも言うことを聞いていると思います。このお店の空気感というか、お店側にしっかりお客さんが教育されています。

言い方は悪いですが、お客側が忙しいからと心を取り乱すのは損だと心でかぎ取っているようです。

だからめちゃめちゃ忙しくて細かなミスもあるんですが、お店の空気が悪くない。すごい。

で、僕より先に若い３人組の男性がいました。学生かもしれません。３人とも食べるのが遅いんですが、その中の１人が圧倒的に遅いんです。

その１人は自分が喋っているから遅いんです。

喋らなければもう少し早く食べれるわけです。お店の外にも４、５人並び出したのでついにお店から３人組に声がかかります。

ここでどう声をかけるかとても興味深いんですが、結論から言うと、まるで子供が学校の準備をだらだらとしているのを決して叱りつけてやらすのではなく、言葉はキツそうながらも子供のやる気を損なわないように気持ちよく誘導させているお母さんのようでした。

何回か声をかけていたのですが、
「はい、あとちょっとだね、これ食べちゃおうか。そうすれば友達を待たせないよ」
みたいな感じで食べさせてました。

多分お店の人は、売上が理由ではなくて本当に待っている人を早く座らせてあげたいと思っていて、それがしっかり伝わる言い方をしているからかなと思います。

当たり前のことでもすごい。

忙しい時ってなかなかできないんですけどね。

３人組より随分後から入店した僕の方が早く食べ終わったので最後まで３人組のやりとりを見届けることはできませんでしたが（見届けるってなんだ）、またファンがついているお店で勉強になりました。

ありがとうございます。

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