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映画感想『すずめの戸締まり』 あの日と今日と明日と

公開から1ヶ月。もう人が少ないかなと思いながら観た『すずめの戸締まり』
人は普通に多くいて、映画館の中がずしんと重くなって、目から水分が漏れ出す。ネタバレはしたくないし、考察した動画や記事はいやというほどあるから、個人的な忘備録として書こうと思う。

まずは新海監督の勇気、この作品を作ったことへの称賛を。
三本脚の椅子がこころの傷と欠落をあらわして、物語が旅に向かう。
「もういやだよ。こんなのいやだよ」
鍵をかける。
戸締まりする。

本音をぶつけ合ってお互いに傷つきもするけれど、思いを交換し合って、結果すずめはもっと大きな人間全体の問題に向き合うことができた。
怖さを感じて前へ進むことは、勇気がいることかもしれないけれど、「もういやだ」から抜け出ることは、大きな前進だ。

新海監督、こわかっただろうなあ。

でも「今は真っ暗闇に思えるかもしれないけれど、いつか必ず朝が来る」のだから、フタをしたままにしておかないで前へ進む。
それぞれの人が思い思いに抱くあの日のこと。
それを感じる今日と、光の中で来る明日のことを想う。



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