OLたちが血だらけになってボコボコに殴り合う『地獄の花園』
【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:54/90
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆
【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
アクション
コメディ
ヤンキー
喧嘩
OL
【あらすじ】
素敵なOLライフを夢見る普通のOL・直子(永野芽郁)の職場に、カリスマヤンキーOL・蘭(広瀬アリス)が中途採用で入って来た。
超絶ケンカが強い蘭は、そっちの世界では有名人で、直子の会社は全国のヤンキーOLたちから狙われることに。
地上最強OLの座をかけた戦国時代の幕が上がる中、果たして直子は素敵なOLライフを掴み取れるのか!?
【感想】
世界観がシュールすぎる映画でした!ヤンキー漫画が好きな人はハマるんじゃないでしょうか(笑)
<ヤンキーが当たり前に生息する世界>
この映画の世界では、ヤンキーという生き物が当たり前に存在しています。それもOL限定で。どこの会社にも若手社員がいて、ベテラン社員がいてっていう流れで、しれっとヤンキーOLがいるんですが、誰も気に留めていません。それぐらい、ヤンキーの存在が当たり前なのです。
彼女らは普通にお茶を汲み、コピーを取り、、、ってところは普通のOLと変わらないのですが、それに加えて、ガン飛ばし合って、殴り合って、派閥争いを繰り返して、テッペンを目指しているんですよ。『ろくでなしブルース』とか『クローズ』とか、男子高校生がそのままOLになった感じです。
<男の子は好きかもしれない展開>
その派閥争いでのし上がろうとみんなが躍起になっている中、中途入社してきた蘭がチートレベルの強さなんですよ。強敵ぞろいの社内で、向かってくる敵を華麗に華麗になぎ倒していく流れは、まさに少年漫画の典型的なパターンでスカッとするものがありますね~。好きです、こういうの(笑)
<とにかくキャラが濃すぎる>
そういうわかりやすくてシンプルな物語もさることながら、この映画のウリは何と言っても、そのド派手かつ圧倒的な存在感を放つキャラクターたちです。
(『地獄の花園』公式サイトより引用)
今人気の女優さんたちが、ド派手な髪色・髪型で、常にガン飛ばしている画はそれだけで笑えます!他にも、赤城涼子(遠藤憲一)は千葉県で有名なジャガーさんにしか見えなかったし、鬼丸麗奈(小池栄子)のラスボス感もドハマりしていたのが印象に残ります!(笑)
<ここがよかったら、もっと好きになってた>
個人的に好きな作風ではあるんですが、イマイチハマりきれないところが2つありました。
ひとつはアクション。もともとそこまでガッツリやるつもりはなかったのかもしれませんが、日頃からハリウッド映画や韓国映画、中国映画の本格的なアクションをずっと観てきた身からすると、本作のアクションシーンは手足を振り回しているだけの「ケンカごっこ」に見えてしまうところがあるんですよね。。。蘭がスマホ見ながら、相手の拳をシュパッって止めるところまではすごくかっこよかったのに、ちょっと残念です。
まあ、カメラワークや効果音でそれっぽく見せているし、普段、ドラマで恋愛モノやコメディをメインに活躍している女優さんたちが、ボカスカやっているのは新鮮ではありますけど(笑)
もしここが『るろうに剣心』や『HiGH&LOW』ばりのアクション、もしくはドニー・イェン並みのカンフーになっていたら、個人的にはもっと好きになっていたと思いますねぇ。
もうひとつは終盤の展開です。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、ヤンキーOLの派閥争いがあって、蘭が最強ってことがわかって、、、ってところまではよかったものの、終盤の展開がね。。。無理矢理『ベスト・キッド』の要素入れたなって(笑)
流れとしては自然なんですけど、この映画、キャラクターがやや出オチみたいなところがあるので、そのキャラクターもわかって、しかもアクションにそこまで期待できないとなると、もうすでにお腹いっぱいになってました。
<世界観のシュールさは一見の価値あり>
なんにせよ、ヤンキーOLたちが血だらけで殴り合う映画って、ありそうでなかったので、そのシュールな画だけでも一見の価値アリだと思います。みんな、けっこう役にハマってるんで(笑)
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