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横浜流星のアクションが見もの!『きみの瞳が問いかけている』

【基本情報】

製作年:2020年
製作国:日本
 配給:ギャガ

【個人的順位】

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:116/153
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

【あらすじ】

目は不自由だが明るく愛くるしい明香里(吉高由里子)と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁(横浜流星)。小さな勘違いから出会った2人は惹かれ合い、ささやかながらもかけがえのない幸せを手にした──かに見えた。

ある日、明香里は誰にも言わずにいた秘密を塁に明かす。彼女は自らが運転していた車の事故で両親を亡くし、自身も視力を失っていたのだ。

以来、ずっと自分を責めてきたという明香里。だが、彼女の告白を聞いた塁は、彼だけが知る残酷な運命の因果に気付いてしまった。

【感想】

この映画は、もともと1931年のチャールズ・チャップリンによる『街の灯』いう映画に着想を得た2011年の韓国映画『ただ君だけ』のリメイク作品となっています。

この2つについては後述しますが、今作に関して言うと、最後はちょっと泣いたものの、個人的にはまあ普通かなっていう感想です。全体的に、展開がやや急ぎ足な印象を受けて、噛みしめる暇がなかったというか。前半がサーッって通り過ぎるように進んでいったので、「あれ、そんなもん?」っていう拍子抜けな感じですね。特に2人の障害となるものがないままくっついてしまいますから。

明香里の上司役だった野間口徹が、昔、TBSのドラマでやっていた『聖者の行進』における段田康則と同じポジションだと思ったのは、僕だけですかね、、、?(笑)

まあ、前半はそんな感じだったんですが、後半からの怒涛の展開はけっこう見ごたえあります。塁が明香里の視力を失った真実を悟ると同時に、かつてつるんでいた半グレ集団と再び関わることで、結果として2人の仲が引き裂かれていくというもの。

特に、終盤の塁と明香里のエピソードは、ニアミスの連発がもどかしすぎて、一昔前のトレンディドラマのような雰囲気でした。

しかし、この映画、予告の時点で、明香里が視力を失った事故に塁が絡んでいることを匂わせているので、変に期待しちゃったというか、展開が読めてっていたので、そこは隠しといた方がよかったのではって思うんですよね。本編を観て驚きの展開!っていう方がよかったのかなと。ただ、そうすると予告で推すものがなくなってしまうっていうのもありますが。。。(笑)

そして今回、一番の見ものといえば、横浜流星のキックボクシングのシーンですよ!鍛え抜かれた体にキレのあるキックとパンチ。本人が極真空手やっていたおかげだと思うんですが、アクションでキレがある俳優って、最近は横浜流星ぐらいしかいない気がしますね。これは中国映画や韓国映画にも引けを取らないと思います。恋愛モノへの出演が多いですが、もっと彼のアクションを観ていたいなーって個人的には思ってます。

で、この映画を観終わった後に、最初に書いた1931年のチャップリンの『街の灯』と、2011年の韓国映画『ただ君だけ』を観たのですが、、、これが2つとも面白くて。

チャップリンの映画は凄まじいですよ。。。話自体は別物ですが、サイレント映画だからセリフなしで音楽のみという形にも関わらず、メッチャ笑えるし感動するんですよ。。。計算し尽くされた構成とテンポは天才的で、今から90年近くも前の映画なのにこのクオリティに驚きます。

2011年の韓国映画の方もよかったです。これは、今回の映画の直接のリメイク元になるので、細かな設定の違いはあるものの、ほとんどいっしょです。ただ、韓国版の方がテンポがものすごくよくて無駄なところが一切ないばかりか、主人公カップルの幸せそうなシーンが盛り沢山で、しかも向こうの方が感情表現が豊かっていうのもあり、より一層感情移入しやすかったです。

なので、個人的には、過去2作の方が断然面白くて好きでした(笑)

この映画単体でも楽しめると思いますが、リメイク元となる映画を観てみても、違いとかが発見できて新しい楽しみ方ができると思います!


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