小説を読んでいるような感覚の映画『マチネの終わりに』

2019年公開映画178本中51位。

まったく期待していなかったんだけど、
案外よかったです、この映画。

まあ、中年のラブストーリーといえばそれまでなんだけど。
中年つってもね、福山雅治と石田ゆり子だからね。
卍解に卍解を重ねて、
華やかさと煌びやかさが界王拳レベルの人たちだから、
年齢という概念が皆無なんだけど(笑)

お話としては非常にオーソドックス。
ギタリストの福山雅治が、たまたま共通の知り合いを介して出会った
記者の石田ゆり子に心惹かれていくっていうもの。
石田ゆり子は婚約してたから迷いはあったのだけど、
結局は心に従いましたっていう。

観ていて思ったのは、心情の変化が丁寧に描かれているなっていうのと、
(特に福山雅治の)セリフが、とても小説的な感じがしたなってこと。
「あんなセリフ普通言わないよw」とは思うんだけど、
そんなんだから、映画なのに本を読んでいるような感覚になった。

まるで昼下りの午後、からっと晴れた空の下、
テラスで温かい紅茶をすすりながら過ごす読書タイム的な、
そんな雰囲気でした。

途中までは割と淡々と進んで行くから、
人によっては退屈に感じてしまうかもしれないのだけど、
後半ね、来ますよ。

久しぶりに映画を観て怒りを感じたのだけど、
「こんのクソ野郎がああああああ!!!」って、
ハラワタ煮えくりかえりそうになるぐらいの人がいてね、
出てくるたびに、目潰ししってやろうかってぐらい
怒りに満ちるシーンがあって。

でも、今思い返せば、逆にそれがよかったかなって。
怒りを感じた分、物語に抑揚がついたと思う。

まあ、そんな特別なことをしたかじゃないんだけど、その人。
普通にドラマとかでもよくあることだけど、
ここは役者の演技もあるんだろうなー、
本当に、ものすごくムカついたwww

それにしても、福山雅治は相変わらずかっこいい。。。
「舞台の上からお誘いしてたんです」
なんて言われてみ?

濡れるよ。

やっぱりラブストーリーは自分の年齢より上の人たちの方がいいな。
自分より若いと、
「いやいや、そんな人生ないから」
って、すでに自分が通ってきた道だからこそ、
たまに違和感を感じてしまうこともあるけど、
年上だとね、まあ映画やドラマなんてフィクションなんだから、
そうそう同じようなことはないけれど、
「もしかしたら、そのぐらいの年齢のときに、そういうことがあるのかも」
なんて、夢見ることができるから(笑)

とにかく、オススメの映画です。

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