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カンフー映画を超えたカンフー映画をさらにもうひとつ超えた驚異のファンタジックカンフー映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:1/182👑
   ストーリー:★★★★★★★★★★
  キャラクター:★★★★★★★★★★
      映像:★★★★★★★★★★
      音楽:★★★★★
映画館で観るべき:★★★★★★★★★★

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】

スーパーヒーロー
マーベル
アクション
カンフー
アベンジャーズ

【あらすじ】

アメリカ・サンフランシスコで平凡なホテルマンとして暮らすシャン・チー(シム・リウ)。彼には人に言えない秘密の過去があった。

それは、かつて父であるウェンウー(トニー・レオン)が率いる犯罪組織で最強の武術を身に付け、組織の後継者になる運命から逃げ出したことだ。

ウェンウーは伝説の腕輪《テン・リングス》を操り、世界を脅かす。

果たして、シャン・チーは宿命の敵となった父に立ち向かうことができるのか?

【感想】

マーベル・シネマティック・ユニバース第25作目。いやー、新たな"アベンジャーズ"への扉が開かれましたね。ネタバレになるので、詳しくは書けませんが(笑)この映画はいくつかの点で、ものすごく秀逸な作品でした。

<マーベル初心者に易しい>

シリーズ25作目にして、なんと他の作品とほぼ関連がないんです。ここまでシリーズが続くと、もはや新規ユーザーがなかなか入りづらい印象があるんですが、本作に関しては、これまでのマーベル作品を観ていなくても十分に楽しめるものになっています。

とはいっても、まったく関連がないわけではありません。今回出てくる“テン・リングス”は組織の名前でもあるんですけど、これは『アイアンマン』(2008)の冒頭でトニー・スタークを拉致したやつらなんですよね。10個のリングをあしらった紋章がその映画でも確認できます。

図11

(『アイアンマン』(2008)より引用)

あと、『インクレディブル・ハルク』(2008)のヴィランだったアボミネーションや『ドクター・ストレンジ』(2016)のウォンも出てきますが、本編には関係ありません。なので、この作品から観始めてもまったく問題ないです!

<鍛錬によって生まれたヒーロー>

今回のシャン・チーは割と現実的なヒーローというのも魅力的なポイントだと思います。他のヒーローってスーツや道具がないと普通の人ですよね。もしくは、不慮の事故でスーパーパワーを手に入れたラッキーマンとか。鍛錬によって強くなったのは、ブラック・ウィドウ、ホークアイ、ドクター・ストレンジぐらいですかね。その中でもシャン・チーは圧倒的な近接戦の強さを持っています。その現実の延長にいそうなところが憧れの的なんですよね~。

<開いた口が塞がらない驚異的な超絶カンフーバトル>

ブルース・リーから始まり、ジャッキー・チェン、ジェット・リー、ドニー・イェンと受け継がれていくカンフー映画。今回はそのカンフー映画に
最新のVFXが加わった超ド迫力映像が見どころです!いやもうね、ホントにこれがすごくて!!カンフー映画史上最もハイスピードなんじゃないかってぐらいの圧巻バトル!冒頭のバス内での戦いと、終盤の父子対決はマジでヤバかった、、、!もうマーベル映画であることを忘れるぐらいでした。あれは憧れますよ。ジム行って体鍛えるモチベーション爆増です。ジャンプ漫画の実写映画はこうあって欲しいのが理想ですね(笑)

<笑いを忘れないセンスのよさ>

この映画は基本シリアスな展開で進んで行きます。少なくとも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのようにコメディ要素はありません。とはいえ、必ず笑いを入れてくるのがマーベル映画のいいところなんですよね。爆笑ってほどじゃないんですけど、クスッて笑えるシーンが散りばめられていて、それがいいスパイスになっています。特に、『アイアンマン3』(2013)に出てきた"彼"ね!まあ、彼についてはそれを観ていないと伝わらないかもしれませんが、、、ここはファンにとってのサービスということで(笑)これは劇場内、けっこう笑っている方がいたんで、マーベルファンの方は楽しみにしていてください。

<残された謎と今後の展開>

ある意味、ここが一番大事なところかもしれません。本編ももちろん最高なんですが、ここは今後のMCU全体に関わってくるところですからね。なので、本作はエンドクレジットが終わるまで静かに席で待っていてください(笑)

いろいろあった中で残る疑問。それは、腕輪としての"テン・リングス"。いつ、誰が、どんな目的で作ったのでしょうか。議論が交わされているメンバーが見ものです。さらに、組織としての"テン・リングス"。ウェンウー亡き後、どうなっていくのでしょうか。ここはエンドクレジット後の最後の一文が胸アツです。

<その他>

マーベルを知らずとも、この作品単品でも楽しめる構成だったのは、この映画一番のポイントじゃないでしょうか。そして、従来のマーベルファンも楽しめる要素の数々。25作目にしてそれを実現させるのはすごいと思いました。『ブラック・ウィドウ』は過去作、特に『アベンジャーズ/エンドゲーム』の補完物語でしたが、これは前に進んだ感があります。まさにフェーズ4の幕開けにふさわしい作品なので、ぜひみなさん、劇場へ足を運んでみてください。


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