主人公がタイトルの人ではない『ジョン・デロリアン』

2019年公開映画212本中152位。

あの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出てきたタイムマシン、
「デロリアン」を作ったジョン・デロリアンの伝記的映画。

なんだけど、彼は主人公じゃないっていう(笑)
邦題の付け方www

本当の主人公はその隣人である
ジム・ホフマン(ジェイソン・サダイキス)です。
元々彼は麻薬の密売をしていたところをFBIに取り押さえられ、
逮捕しない代わりにもっと大物の密売人を捕まえるための
情報提供者になれと言われます。

そして、引っ越した先に
たまたまジョン・デロリアンが住んでいて仲良くなったものの、
彼の会社は資金繰りがうまくいっておらず、
麻薬取引に手を出そうとしていたから、
先の大物密売人逮捕と合わせてそれをFBIに密告するって話。

実話ベースであるので、
あのタイムマシンを作った大元の人の人生やいかにっていうところは
とても興味があるのだけれど、
映画としては、正直なんだかなあという印象でした。

ジョン・デロリアンの生涯というよりは、
この麻薬密売に関してのみ扱った内容だからすごく限定的で、
ジョン・デロリアン自身にあんまり感情移入できなかったんだよね。

あと、ジム・ホフマンが謎で。
せっかくの友人をなんでFBIに売り飛ばしたのか
よくわからなかった。

友達なら普通かばったりしそうだけど。
別にケンカしたり恨みがあったわけでもないのに。
報酬に目がくらんだってことなのかな。
あんまり、金に困ってそうな描写はなかったけど。。。

そこらへんの腹落ちがあんまりなかったので、
微妙だなと感じちゃいました。

ちなみに、ジョン・デロリアンはこの件で逮捕され、裁判になります。
まあ、史実なので言ってしまうけれど、
ジム・ホフマンも彼を有罪にするために、
ずっとFBIに言われた通りに証言していたものの、
最後の"とある証言"によって、ジョン・デロリアンは無罪に。

映画としてはそのままハッピーエンドにはなるのだけれど、
その後を調べてみたら、
ジョン・デロリアンは新しい車のデザインをするものの、
ひとつも形になることなくその生涯に幕を閉じてしまったそうで。

知名度の割にはアメリカン・ドリームまで行き着かなかったようなので、
なんかちょっとかわいそうだなと思った(笑)

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