【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位：3/124
　　　ストーリー：★★★★★
　　キャラクター：★★★★★★★★★★
　　　　　　映像：★★★★★
　　　　　　音楽：★★★★★
映画館で観るべき：★★★★★

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】

コメディ
動物
ウサギ
ピーターラビット

【あらすじ】

湖水地方で優しい画家のビア（ローズ・バーン）と暮らす“モフカワ”ウサギのピーター。3年前に隣に引っ越してきた動物嫌いのマグレガー（ドーナル・グリーソン）と、ビアをめぐる全面抗争もついに終息。大好きなビアは大嫌いなマグレガーと結婚することに。

みんなで仲良く暮らすはずが、父親気取りのマグレガーにピーターは毎日叱られてばかり。そんな生活にウンザリのピーターは、ビアの出版の話で街に行った際に、バーナバスと出会う。

あるがままの自分を受け入れてくれるバーナバスに頼もしさを感じるピーター。しかし、人間に恨みを抱くバーナバスは、人家の冷蔵庫から野菜や果物を盗み、都会の動物たちを組織して人間への復讐の機会をうかがっていた。

ある日、バーナバスはイギリス中から市場に集まった最高級ドライフルーツの強奪作戦を計画する。認めてもらいたいピーターは、湖水地方にいる妹や動物の仲間たちをメンバーに加え、作戦に参加する。

作戦が成功したかに見えたそのとき、人間に捕まってしまう妹と仲間たち。最大のピンチにピーターの前に現れたのは...まさかのマグレガー！？

【感想】

前作から大好きな映画でしたが、これは待った甲斐がありました！今年一番笑ったし、今年一番キャラクターがかわいかった映画です。。。もうね、ピーターたちが超絶かわいすぎて。。。

＜シンプル・イズ・ザ・ベストなストーリー＞

ストーリー自体はものすごくオーソドックスです。自分の居場所がないと感じたピーターが、街で出会った不良とつるんで悪事に手を染めるっていう話で、洋画ではよくあるパターンですよね。田舎者が都会でトラブルに首を突っ込むっていうのは。でも、93分という短い尺と、かわいさたっぷりの小動物たちが織り成すドタバタ劇を、スピード感とスリルある展開に持っていくのが最高に面白くて。ディズニーじゃなくても、ここまでやれるんだ！って思いました！

＜ピーターたちの魅力は何と言ってもあの表情＞

ピーターラビットをはじめ、その妹たちやベンジャミン、みんなすんごくかわいいんですが、それはモッフモフなのも理由に挙げられますが、やっぱり
あの表情がたまんねぇんですよ。ベースはリアルなウサギなんですけど、それを残しつつ、人間っぽい表情をするのがキュートすぎて！今回も炭酸水飲んで涙ぐむモプシー、フロプシーと、砂糖でラリっちゃうカトンテールなんか、あまりのかわいさに過呼吸になるぐらい（笑）

＜魅力的なのは動物たちだけじゃない！＞

この映画のキャラクターで推したいのは何も動物たちだけじゃありません。相変わらず笑いを安定供給してくれるマグレガーさんは必見ですから！！前作からピーターにだけ当たりが強くてややおっかない印象の人物ですが、そんな彼だからこそ、ピーターに蹴られて吹っ飛ばされたり、勢い余って飛んだり跳ねたりしてるコミカルな動きがメチャクチャウケるんですよ。もうね、完全にギャップ萌え。この人本当にハックス将軍だったの？！って（笑）

＜原作者を思わせるビアのエピソードも必見＞

そして、今回印象的だったのが、ビアの出版の話です。彼女は、原作者のビアトリクス・ポターをモデルにした人物です。実は、ビアトリクスってデザインで特許を取った最初の人物らしいんですよ。また、ディズニーから映画化の話もあったらしいんですが、自分の作品を守るために頑なに断ったそうで。そこらへんの話は以下に、監督へのインタビューと共に語られていますのでよかったらご参照ください。

上記にもある通り、ビアは出版社のナイジェル（デヴィッド・オイェロウォ）のマーケティング戦略に最初は戸惑っていたものの、彼の影響を受けて徐々に変わっていき、ピーターラビットを売れるビジネスにまで展開しようとしていました。これ、もしかしたらビアトリクス自身がディズニーからの映画化のオファーのときに同じようなことがあったのかもしれませんね。自分の生み出したキャラクターが、大人たちによって食い物にされていくところの葛藤は、コンテンツビジネス的に興味深いところでした。

＜その他＞

個人的には、前作のピーターとマグレガーによる動物と人類の全面戦争みたいな話の方が好きでしたが、今作も実に愉快痛快なお話で面白かったです。コロナ禍でどんよりした今だからこそ観て欲しいです。

それにしても、ピーターにしろくまプーにしろ、なんで上半身しか服着ないんだろう（笑）