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~絵入り~の白猫「ゆきのこ」と共に、心はルーヴルへ旅をする。洋画のような漫画の感想『この世はさむくてくさいのさ。』

松本大洋氏の漫画は名前は聞いたことがあるけど読んだことが無くこの作品が初めて。

なによりも、『ルーヴルの猫』という題名と、白い子猫の表紙が興味をひいた。

まずは、

ルーヴル美術館に巨大な猫たちが8匹いる扉絵を見ただけでワクワクしてしまう。

人間側のストーリと猫側のストーリで話は進む。

猫の姿は、猫だけになると擬人化されていて(時々猫型にも戻る)なんだか、両方揃ってその猫個々の個性が感じられる。

現実世界と、仮想世界。

人間の世界と、猫の世界。

絵の中に入れる年をとらない猫「ゆきのこ」

絵の中からゆきのこに話しかける少女。

ルーヴルで消えた姉を探し続ける夜警のおじいさん

満月の夜に月の光を浴びにでかける猫たち

絵入りの話を信じる優しく芯の通ったガイドの女性

「外」の危険を知る元飼い猫の孤高の黒猫

ゆきのこのあくびを見るのが好きなクモ

「この世はさむくてくさい」と説いてくれる寝たきりの老猫

世界中の修復士が崇める、絵の魂を呼びおこす厳格で気高いマエストロ

そしてルーヴルの秘密


アメリカの最も権威ある漫画賞「アイズナー賞」で最優秀アジア作品賞を受賞した本作品。

なんだか、切ないけれど、あたたかな気持ちの後味を残す大好きな作品。

こんな本に、出会えてよかった。

そして、いつかルーヴルへ行けたらいいな。




『ボンソワ ボンソワ ゆきのこさん


わたしはいつでもここにいるわ。』


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