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暑すぎる時、なんだかイライラする時は「森」を思い出して。森も暑いけどな。

書店で特に買うと決めてた訳ではないけれど、「~の森」「森の~」など、タイトルに「森」がついていると、なぜか気になってしまう。

森の暮らしに憧れる訳ではないけれど、いやむしろちょっとした森に住んでいるようなものだし(周りは家より木が多い)

「森」と付く単語は、なんだか癒される気がするからだろうか?
いや、都会のコンクリートジャングル(と言う言い方、古い??)で暮らしているのならまだしも、いつもほぼ森、、、、のような場所にいる私が改めて癒されるのか?(知らん)

神保町が舞台の、本好きにはたまらない設定(主人公が叔父の古本屋の2階に仮住まいする)の『森崎書店の日々』は「森がつく本」に該当するのか微妙だけど、とにかくとても癒された(違う意味で)

偶然にも?ちょっとテイストが「森崎書店~」に似ているところもあった(失恋した主人公が友達家族に癒され再生していく。。。等)
『生まれる森』(島本理生)もなかなか面白かった。

が、今回紹介したいのは・・・・

大好きな「森シリーズ」のはずせない1冊。
益田ミリさんの「週末、森で」

ある日「田舎で暮らそう」となんとなく思い立った早川さん。
田舎で暮らすからって自給自足を積極的にするわけではなく、野菜も食材も美味しいものはお取り寄せ。梅干しなんかもめんどくさくて作らない。
田舎だけど家があるのは山の中ではなく駅前だったりする。
都会で働く友人たちが、時々遊びにくるけれど、早川さんは無理に大げさなおもてなしをするわけでもなく、在宅の仕事が終わってないからと、いつも通りに振舞ったりする。
深夜までやっている本屋さんや、雑誌に載っている美味しそうなお店が恋しくなることもあるし、デパ地下を無性にさまよい歩きたくなる事だってある。
田舎暮らしを心底満喫しているかと言われれば、ちょっと違う感じもしないでもない早川さんになんとなく親近感。
だけど、早川さんは何かと森の事に詳しい。
ちょいちょい「森あるある」「自然界あるある」などを遊びに来た友人たちに教えてくれる。
「ふーん、そうなんだ」的に軽く受け流して聞いていると、のちの全く関係ない日常の場面で早川さんの言葉が意味を持って染み込んでくる。


『目的地に行くだけのために 人間って歩くわけじゃない』

『暗がりの中では 真下より 少し先を見つつ進む』

『あたしたち月の裏側を知らないんだよ それならそれでいいかもね 
月は月なんだから』

早川さんの言葉は、説教めいてなく、あくまで自然界の事をさりげなく教えてくれているのだけれど、
仕事や人間関係でつまづいた時に、ふと「森」と森での早川さんの言葉が頭をよぎる。


週末、森で過ごす時間がだんだんと彼女たちを、そして読んでいる私たちの心をふわっと軽くしてくれる。そんな1冊。

実はある続編も、とても癒されますよ。

ある日のお散歩(季節感・・・・まあいいや)


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