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Vol.1-わたしの妻?夫?

今年で8年目になる。
いつからかわからないが、途切れることなく連絡を取り合い、お互いの"今"を常に把握していて、彼女の家族全員とはすでに顔合わせ済みで、まるで結婚前のカップルなんじゃないかといいたくなるような女友だちが、わたしにはいる。

彼女と初めてであったのは、高校入試のとき。席が前後だった。とはいえ、彼女と仲良くなったのは、高校1年生の中頃、席が隣になってからであった。

仲良くなった理由は全く覚えていない。お互いなにかに惹かれあっていつのまにか当たり前のように隣にいたというかんじだ。まるで恋人だ。

高校時代は、共通の友だちの影響で2人とも歌い手さんにはまり、2人でカラオケに行ってはボカロを歌いまくり、クラスが変わっても毎日一緒に学校に通っていて、本気のニコイチというかんじであった。


彼女は純粋無垢な見た目をしており、高校時代は中学生と、大学時代は高校生と間違われるほど童顔だ。見た目でごまかされているが、仲良い人の前では特に、実は結構口が悪く、男っぽかったりもする。
ただどんなときも彼女はものすごく一生懸命で、ものすごく繊細で、ものすごくやさしい。そしてものすごく抜けている。
本当にすごくかわいらしい女の子なのだ。

そして彼女の"おまぬけエピソード"はものすごくいっぱいある。思い出しては、腹筋が割れるほど笑ってしまう。純粋で一生懸命でかわいらしい彼女だからこそ、ものすっごく面白いのだ。


高校時代、わたしと彼女を含めた3人で浅草に遊びにいったのだが、帰ろうと駅に向かっている途中、人が多いからという理由で、わたしの服の裾をしっかりとつかんでいたはずなのに、もうすぐ駅というところで、彼女がいないことに気づいた。

彼女がいないことに気づき、友人と立ち止まり後ろを振り向くと、ものすごい勢いで私たちの名前を呼んではしってくる彼女の姿が見えた。(彼女はとても運動神経がいい)
その様子があまりにも面白くて、笑いながらどうしたのかと尋ねると、どこでわたしの裾から手を離したのかはわからないが、彼女は私たちとは別の方向にひとりで突き進み、さらにはひとりでしゃべっていたと答えた。
さすがだなという感想と、お腹が痛くなるほど笑った。


もう一つ忘れられないのは、"自転車事件"である。この事件のせいで、私は大学から一人で帰宅している途中、電車で笑いを抑えられなくなり、本気で大変だった記憶でしかない。

「朝、龍角散なめながら、ちゃんち○こに乗りました」と彼女からLINEがきた。

その時点でわたしは電車で吹き出してしまい、そのことを彼女につたえた。すると「あ、ちゃんち○こね。最近、日常でも自転車のことちゃん○んこって言ってるんだよね。」と返信。しまいには「親にちゃんちゃんこみたいだからやめろって言われるけど笑」とダブルパンチである。またわたしは吹き出してしまった。親のつっこみが「ちゃんちゃんこみたいかどうか」って、どうなってるの彼女の家はいったい、という気持ちである。

彼女が、自転車を「ちゃんんこ」と呼んでいることは知っていたけど、さすがに「ちゃん○んこ」は外でいうのはまずいよ、しかも親公認ってどうなってんのよと、笑いを堪えながら(堪えきれていない)指摘した。すると彼女は、自転車を「ちゃんんこ」と呼ぶことは日常で、それがもう普通になってしまっている自分をなぜか責め始めた。

おや?と思い、話が噛み合っていないのではないかと伝えてみるも、話は噛み合っているよと彼女はいう。でもあきらかにおかしい。彼女は言い間違いもはげしい人間だ。
もうここから先はお察しの通りだが、堂々と述べていた「ちゃんち○こ」を、彼女は「ちゃんんこ」と打ち込んでいると信じ何度も送り続けてきていたのだ。

私の文章力で果たしてこのときの面白さが伝わっているかはわからないが、これを書いている今もなお笑いが止まらない大好きなエピソードだ。

彼女の言い間違えエピソードのおまけとして「まだ東京都にいるよ」を「まだ動物園にいるよ」ということを付け加えておく。


彼女は今まで出会った中で一番といえるほど、ものすごくわたしにとっては大きい存在で、だいすきな人だ。ただただそれを書き連ねたくなった。外に向けて発信するものではないかもしれないが、わたしの愉快な仲間たちはシリーズ化しようと思っている。1番は、彼女以外の選択肢はなかったというわけだ。

(筆者:まるこ)



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